最終更新日: 2020.05.28 公開日: 2020.05.29
年金

遺族年金を受け取る要件を満たしていない!? そんな場合にできる方法とは?

一家の大黒柱が亡くなったら……。そんなとき、遺族の生活を支えるものとして真っ先に、国民年金や厚生年金などの「公的な遺族年金」が思い浮かぶかと思います。その遺族基礎年金や遺族厚生年金、受給するにあたって「死亡者要件」と「遺族要件」があることはご存じでしょうか。
 
今回は「死亡者の要件」に焦点を当て、受給できない……といった事態に陥らないようにするための方法をお伝えします。
 
 
うらのまさこ

執筆者:

執筆者:うらのまさこ(うらの まさこ)

不動産業界出身のFP

人生100年時代のライフプランとお金の専門家。家計見直しから資産形成・資産運用まで、お客様のライフプラン実現をサポートいたします。国民年金基金PRで定期的にFM愛知等にも出演中。日本FP協会認定CFP(R)、1級FP技能士、宅地建物取引士。

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遺族年金の死亡者の受給要件とは

まず、国民年金の遺族基礎年金を見ると、以下のいずれかに該当する場合となっています。
 
(1)国民年金の被保険者である間に死亡したとき
(2)死亡日に日本国内に住所を有していた、60~65歳未満の国民年金の被保険者であった方が死亡したとき
(3)老齢基礎年金の受給権者であった方が死亡したとき
(4)老齢基礎年金の受給資格期間を満たした方が死亡したとき

 
次に、厚生年金の遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が次のいずれかに該当する場合です。
 
(1)厚生年金の被保険者である間に死亡したとき
(2)厚生年金保険の被保険者期間に初診日がある傷病が原因で、初診日から5年以内に死亡したとき
(3)1・2級の障害厚生(共済)年金を受け取っている方が死亡したとき
(4)老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
(5)老齢厚生年金の受給資格期間を満たした方が死亡したとき

 
国民年金・厚生年金ともに(1)(2)に該当する場合、死亡月の前々月までに被保険者期間があるときは、その期間の2/3以上が保険料納付済期間および後述する免除期間・納付猶予期間でないといけません。すなわち保険料の未納期間は被保険者期間の1/3未満である必要があります。
 
ただし経過措置があり、2026年3月31日までに死亡された方がその死亡日において65歳未満であれば、死亡月の前々月からさかのぼって1年間に保険料の未納がなければ受給できます。
 
国民年金の(3)(4)および厚生年金の(4)(5)に該当する場合は、保険料納付済期間や免除期間・納付猶予期間を合わせて25年以上あることが必要です。
 
そこでぜひ押さえておきたいことは、
・国民年金保険料の未納をしない(減らす)こと
・死亡日の前日における保険料納付状況で判断されるため、死亡前に対処しておくこと
・傷病がもとで勤め先を退職する場合は、必ず退職前に医療機関を受診しておくこと

です。
 
心配な方は、保険料免除制度や納付猶予制度の利用、未納期間の追納などを検討してみましょう。

保険料免除制度・納付猶予制度の利用

本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月~6月に申請する場合は前々年所得)が一定額以下であったり失業したりしたときなど、経済的に厳しい場合は、本人が申請書を提出し承認されると、保険料が全額、3/4、1/2、1/4のいずれかで「免除」になります。
 
また、20~50歳未満の方で本人や配偶者の前年所得(1月~6月に申請する場合は前々年所得)が一定額以下の場合には、保険料が「納付猶予」される制度もあります。なお、前述のとおり、保険料の「免除」や「納付猶予」(学生の場合は「学生納付特例」)は受給資格期間に算入されます。

過去2年の未納分の追納

国民年金法第102条第4項の規定では、2年を経過した保険料は消滅時効となるため納めることができないとなっています。つまり、2年分は後払い(追納)ができるということですので、経済的に余裕のある方は活用しましょう。
  
もし、年金事務所や市区町村役場などの事務処理のミスで、国民年金保険料の納付や手続きができていなかった場合は、申出後承認されると保険料の納付などが可能になる「事務処理誤りにかかる特例制度」もあります。
 
なお、国民年金保険料などが未納となっている期間や、免除・学生納付特例制度・納付猶予制度の適用を受けている期間など、今後納付・追納が可能な月数や金額は「ねんきんネット」上で確認することができます。気になる方はぜひチェックしてみてください。
 
(参照)日本年金機構
「遺族年金ガイド 令和2年度版」
「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
「事務処理誤りにかかる特例制度について」
「ねんきんネット 追納等可能月数と金額の確認」
 
執筆者:うらのまさこ
不動産業界出身のFP

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