最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.06.29
税金

社会保険料の額はいつ決まる?社会保険料の額の変化する4つのタイミングとは

社会保険料の決まるタイミングについて正確に把握できていますか?
 
気づいたら決まっていて、気づいたら変わっている。
 
そして、毎月給与から引かれている。
 
そんな認識だという方も少なくないでしょう。
 
そこで、今回は社会保険料の額の決定タイミングについて解説します。
 

社会保険料は標準報酬月額によって決定

フルタイムのパートや正社員として勤務していると、会社を経由して厚生年金などの社会保険へ加入することになります。
 
社会保険へと加入すると毎月保険料が発生します。
 
その保険料は一定期間の給与額を基に決められる「標準報酬月額」を基準にして算出されます。
 
そして、その標準報酬月額の決まるタイミングは大きく分けて4つあります。
 
4つのタイミングについて順にみていきましょう。
 

タイミング(1)資格取得時の決定

会社に入社するなどして、健康保険の被保険者としての資格を取得した際には、入社時に決められた給与などを基に標準報酬月額が決定されます。
 
これは、資格取得時の決定と呼ばれています。
 
このとき決まった標準報酬月額は、原則としてその年の8月まで使用されます。
 
しかし、一律に8月まで使用すると決めてしまうと、6月に資格を取得したような場合、2カ月後には変更となってしまいます。
 
そこで、資格を取得したのが6月から12月の間である場合には、翌年の8月まで継続して使用するという運用がなされています。
 

タイミング(2)定時決定

標準報酬月額は基本的に毎年一回、4月から6月の3カ月間に支払われる給与を基に見直しがなされます。
 
これを、定時決定と呼びます。
 
定時決定により決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年の8月まで使用されます。
 
その際、給与を計算する基準となる日が17日に満たない月がある場合、その月は除いて計算します。
 
例えば、4月と5月は通常通り勤務していたが、6月は欠勤が多く、3日しか出勤していないといった場合には、標準報酬月額は4月と5月の給与によって決定されることとなります。
 

タイミング(3)随時改定

標準報酬月額が決定されたあと、定時決定まで変更されないとなると、昇給や降格などによって給与に大きな変動があった場合に公平性を欠くような状況となってしまいます。
 
そこで、昇給や降格などがあり、固定的賃金(基本給や役職手当など実績に関係なく支給されるもの)に大幅な変化があり、標準報酬月額が変更前に比べて2等級以上変化する場合、会社からの届け出により標準報酬月額が改定されます。
 
これを、随時改定といいます。
 
随時改定によって変更された標準報酬月額はその年の8月まで使用されることとなりますが、7月以降に改定された場合は翌年の8月まで継続して使用します。
 

タイミング(4)育児休業や産前産後休業などの終了後

育児休業や産前産後休業などが終了したあと一定の要件を満たす場合、随時改定に該当しなくとも標準報酬月額が変更されることがあります。
 
その際、随時改定とは異なり、標準報酬月額に1等級以上変化のあった場合に適用されるなど、いくつかの要件が求められることとなります。
 
詳細については、勤務先である会社や日本年金機構などに確認するようにしてください。
 

社会保険料は常に一定というわけではありません

社会保険料は標準報酬月額を基に算定されます。
 
標準報酬月額は基本的に採用時に決定され、その後は毎年4月から6月の給与を基に見直しがなされます。
 
ただし、給与に大幅な変化のあった場合など、個別の事情によっては臨時に見直されることもあります。
 
社会保険料の額は常に一定というわけではなく、現状との公平性を考慮して柔軟に変化するものだということを覚えておいてください。
 
Text:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士・2級ファイナンシャルプランナー

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柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。



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