1月前半に引っ越しました。確定申告をするのですが、申告先の税務署は「引っ越し前」と「引っ越し後」のどちらになるのでしょうか?
配信日: 2025.02.07


執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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引っ越し前後で確定申告する税務署の違い
確定申告をする際の税務署は、提出時点での住民票の住所地を基準に選びます。確定申告は原則として2月16日から3月15日(令和6年分は2月17日から3月17日)の間におこなうので、1月前半に引っ越したときは引っ越し先の住所地を管轄する税務署に提出してください。
住民票を移していない場合
引っ越しのタイミングによっては、確定申告をする時点でまだ住民票を移していないこともあるかもしれません。このような場合にも、確定申告をする時点での住所地を管轄する税務署へ提出してください。引っ越し直後に確定申告の予定がある場合には、あらかじめ転居先を管轄している税務署の所在を確認しておくと手続きがスムーズです。
なお、税務署の管轄は、国税庁のウェブサイトで確認可能です。ただし、税務署は1つの市区町村につき1つとは限りません。複数の市区町村を1つの税務署が管轄していることもあるのでご注意ください。
納税地変更の手続き
引っ越し後に確定申告をおこなうときは、確定申告以外にも必要な手続きがあります。引っ越しにより納税地も変わるため、納税地の変更手続きをおこないましょう。
提出書類:所得税・消費税の納税地の異動に関する届出書
提出先:引っ越し前の納税地を管轄している税務署
なお、異動後の納税地を確定申告書に記載して提出することでも変更できます。
引っ越し後の確定申告の準備と手順
引っ越し後の確定申告は、新住所を基準におこないます。確定申告の準備から提出までの手順を見ていきましょう。
必要書類の準備
確定申告に必要となるおもな書類は以下のとおりです。
●確定申告書(AまたはB)
●源泉徴収票:会社員で給与所得がある場合
●経費の領収書:自営業者やフリーランスの場合
●各種控除に必要な書類:医療費控除や住宅ローン控除などを申告する場合
提出方法
確定申告書は、原則として2月16日から3月15日までの間に、所轄の税務署窓口か郵送にて提出します。税金の納付期限も3月15日です。振替納税の場合は、例年4月中旬ごろに口座から引き落とされます。また、QRコードを使えば一部のコンビニエンスストアからも納付できます。
e-Taxでの確定申告がおすすめ
引っ越しの前後は何かと忙しいため、e-Taxによる確定申告が便利です。国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用すると、確定申告書の作成から提出まで一括してオンライン上で手続きできます。マイナンバーカードとICカードリーダーが必要ですが、税務署に出向く必要がなく便利です。
まとめ
引っ越しを伴う確定申告は、通常よりも手間がかかるように思えるかもしれません。しかし、基本的な流れを押さえておけば安心して手続きを進められます。確定申告と納税には期限も定められているので、直前になって慌ててしまわないよう計画的に準備を進めていきましょう。
出典
国税庁 No.2029 確定申告書の提出先(納税地)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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