車は「なるべく月初に買った方がお得」と聞きました。買うタイミングによってなにが違うのでしょうか?
配信日: 2025.05.20

本記事ではなぜ月初に車を買うとお得になるのか、その注意点や類似の節税方法についても触れながら解説します。

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車を「月初に買う」となにが違う?
車を「月初に買った方がお得」になるのは、「自動車税種別割」の計算方法に起因しています。「自動車税種別割」は都道府県に納める税金で、総務省ホームページによれば「道路損傷負担金的な性格」を持つとされており、毎年4月1日時点における自動車の所有者が納税義務者です。
東京都主税局によれば、新規登録の場合、自動車税種別割は月割課税で「税率の年額×課税される月数/12=税額(100円未満切捨て)」で計算され、自動車税事務所などの窓口で、直接納めます。
年度の途中で新規登録した場合、登録の月の翌月から課税されるため、なるべく月初に登録しておけば、その月の残り日数分の税金を節約しつつ車に乗ることができるので、お得に感じるかもしれません。
「月初登録」には注意点も
ただし、この「月初登録」は必ずしも狙ってできるとは限らない点に注意が必要です。契約書類にサインをするなど「購入日」についてはユーザー・販売者間での調整が比較的容易かもしれませんが、実際に行政へ申請書などを提出する「新規登録」は、購入者から委任を受けたディーラーなどが行うケースが多いためです。
納車までの期日が不安定な傾向にある新車購入はもちろんですが、展示車両など販売者側に在庫がある場合でも、納車前整備の状況や、他の顧客との手続き順による前後など、思ったように登録日が確定できないさまざまなケースが考えられます。
逆に言えば中古車の現状渡しなどでは、新車購入と比べて登録日のタイムラグをある程度短縮できる可能性もありますので、少しでも費用を抑えたい事情がある場合は狙ってみてもよいかもしれません。
軽自動車の場合はなるべく「年度初め」がおすすめ
他にも節約が見込める可能性のある自動車税としては「軽自動車税種別割」というものもあります。「自動車税種別割」と名称は似ていますが、総務省ホームページによれば、こちらは「軽自動車、二輪の小型自動車、原動機付自転車、小型特殊自動車」の所有者を対象とした地方税で、市区町村へ納める税金です。
軽自動車税種別割は計算方法が月割ではなく年度ごとになっていることから、賦課期日である4月1日の翌日、4月2日以降のできるだけ早い段階で登録することで、約1年分の税金を節約しつつ乗り出しが可能となります。
軽自動車などの購入を検討している方は、4月2日以降に購入することで少しでも節約ができる可能性があるので、覚えておいて損はないでしょう。
まとめ
ディーラーや販売店と登録のタイミングについて相談する必要はありますが、自動車税種別割の課税の仕組みにより、車は月初に買った方がお得になる可能性があります。また、軽自動車に分類される車両についても、年度初めの購入で約1年分の税金の節約になるかもしれません。自動車および軽自動車を購入される際は参考にしてみてください。
出典
総務省 地方税制度 自動車税・軽自動車税種別割
東京都主税局 自動車税種別割
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー