ガソリン税の暫定税率がついに年内廃止へ! でも補助金もなくなるならそんなに金額は変わらない? わが家の車は月間走行距離500kmほどなのですが、いくら安くなりますか?
「結局どれだけ安くなるのか」「自分の車で月500km走ったらどれくらい得になるか」気になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、制度の仕組みを整理したあと、月500km走行というケースを想定して実際の節約額を試算、家計へのインパクトを分かりやすく解説します。
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目次
まず整理:暫定税率とは何か、そして今回の廃止・補助金の動き
「暫定税率」とは、ガソリン税に上乗せされていた追加課税のことで、本来は一時的な措置として導入されたものですが、長年にわたり継続されてきました。これが今回、年内で廃止されることが与野党間で合意され、1リットルあたり25.1円の負担が軽減される見通しです。
一方で、現在ガソリン価格の高騰を抑えるために設けられている補助金(燃料油価格定額引下げ措置)は、11月13日から12月11日までの間に暫定税率と同額分まで段階的に引き上げたうえで、最終的には12月31日に暫定税率とともに廃止される方向です。
11月12日現在、ガソリンの補助金支給額は1リットルあたり10円であるため、表面的には「25.1円下がる」という印象を受けがちですが、同時に補助金がなくなることで、実質的な値下げ幅は約15.1円と見積もられます。さらに、原油価格や為替の影響も大きいため、価格の変動幅は地域や時期によっても異なる可能性があります。
月間500km走行のケースで計算する:実際にいくら安くなるのか
では、月間で500kmほど車を運転する家庭では、どれほどのガソリン代軽減が見込めるのでしょうか。ここでは、燃費が20km/Lと仮定して試算してみます。
まず、月500kmを走る場合に必要なガソリンは、単純計算で約25リットルです。ここに減税による実質的な値下げ幅である15.1円をかけると、1ヶ月あたりの節約額はおよそ378円となります。年間では378円×12ヶ月で約4536円の軽減効果が期待できます。
もちろん、これはあくまで目安であり、実際の燃費や走行距離によって数字は変動します。例えば、燃費の良いハイブリッド車を利用していれば消費量は少なくなり、節約額もやや抑えられます。一方で、排気量が大きい車や短距離走行が多い車など、燃費が悪いケースではさらに節約効果が大きくなる可能性もあります。
さらに注目すべきは、この金額が家計全体にどれほどの影響を与えるかという点です。月額で見るとおよそ380円前後の節約にとどまるため、電気代の節約やポイント活用と同じく、小さな積み重ねが大切になります。
まとめ:家計に与える影響と制度を賢く活用するためのチェックポイント
今回のガソリン税の暫定税率廃止は、家計にとって一定のプラス効果が期待できる一方で、インパクトは決して劇的ではない可能性があります。例えば今回のケースで、月間500kmの走行では、1ヶ月あたりの節約額は380円前後にとどまります。
今回の暫定税率廃止を家計の節約にしっかりと生かすためには、いくつかの視点が重要です。まず、走行距離が長い家庭や、燃費があまり良くない車を使っている人にとっては、より大きな節約効果が見込めます。逆に、燃費の良い車や電動車を使用している場合は、今回の減税による恩恵は限定的かもしれません。
また、ガソリン価格の動向をこまめにチェックすることも欠かせません。ガソリン価格は地域によっても1リットルあたり数円単位で差が出るため、自宅周辺の価格推移を把握しておくとよいでしょう。
さらに、今回の暫定税率廃止をきっかけに、家庭のガソリン支出の見直しや、車の使い方の再考をするのもおすすめです。必要以上のアイドリングを控えたり、日常の移動手段を見直したりすることで、家計のさらなる節約につながる可能性があります。
制度が変わること自体はユーザーにとって歓迎すべきことですが、実際の生活で恩恵を感じるためには、自分の使用状況をよく理解した上での行動が不可欠です。年内にも予定されるガソリン税の暫定税率廃止に向け、今のうちから家計への影響を確認し、備えておくことが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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