“月額15万円程度”の「年金」を受給しながらパートで“毎月7万円以上”稼ぐ私、同僚から「確定申告が必要だよ」といわれました。昨年末に勤務先で「年末調整」を受けたのになぜ?

配信日: 2026.01.19
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“月額15万円程度”の「年金」を受給しながらパートで“毎月7万円以上”稼ぐ私、同僚から「確定申告が必要だよ」といわれました。昨年末に勤務先で「年末調整」を受けたのになぜ?
年金を受給しながらパートなどで働く人も少なくありません。年末に勤務先で年末調整を受けていると、「税金の手続きは終わった」と思う人も多いでしょう。しかし、収入の内容や金額によっては、別途確定申告が必要になる場合があります。本記事では、年金受給者の確定申告の要否や税制改正による影響などを解説します。
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年金以外の所得が“20万円”を超えると「確定申告」が必要

一定の条件を満たした年金受給者は、確定申告不要制度の対象です。国税庁によると、以下のいずれにも該当する場合は確定申告の必要がないとしています。
 

1.公的年金等の収入金額が400万円以下(源泉徴収の対象となる場合に限る)
2.公的年金等にかかる雑所得以外の所得金額が20万円以下

 
つまり、公的年金以外の所得が20万円を超えると、確定申告不要制度の対象外となり、確定申告が必要になります。
 
なお、確定申告が不要な場合であっても、所得税の還付を受けるためには確定申告書の提出が必要です。また、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になるケースがある点には注意しましょう。
 
年末調整は、勤務先から支払われる給与所得のみを対象とした手続きです。公的年金は雑所得に該当するため、年末調整を受けていても、条件によっては別途確定申告が必要になります。
 

パート収入の場合は“年収85万円超”で「確定申告」が必要な可能性

令和7年度税制改正では、年収の壁の見直しに伴い、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられました。これにより、給与収入が年間190万円未満の場合は、一律65万円の給与所得控除を受けられます。
 
確定申告不要制度の判定で重要なのは給与収入ではなく、給与所得控除後の所得金額です。給与所得控除後の金額が20万円を超えると、公的年金以外の所得が20万円超となり、確定申告が必要になります。
 
例えば、パート収入が年間85万円の場合、給与所得控除65万円を差し引いた後の所得は20万円となります。この金額が基準となるため、年収がおおむね85万円を超えると、確定申告が必要になる可能性があるといえるでしょう。
 
掲題のように、パートで毎月7万円以上の収入がある場合、年間では84万円以上となります。実際の年収によっては、確定申告が必要になる可能性があるため、収入額の確認が重要です。
 

令和8年度も給与所得控除の引き上げが検討されている

令和7年12月26日に閣議決定された令和8年度税制改正の大綱には、昨年から引き続き年収の壁の見直しが盛り込まれています。具体的には、所得税の課税最低限を160万円から178万円まで引き上げを検討しているようです。内訳は以下のようになっています。
 
・基礎控除
合計所得金額が2350万円以下である個人の基礎控除額が4万円引き上げられ、58万円から62万円になります。
 
・給与所得控除
最低保障額が65万円から69万円に引き上げられます。
 
・基礎控除等の特例
令和8・9年分では、合計所得金額が489万円以下の場合、42万円が基礎控除額に加算されます。
 
・給与所得控除の特例
令和8・9年では、給与所得控除の最低保障額を5万円引き上げる特例が創設されます。
 
つまり、令和8年度では、パート収入を得ている年金受給者は年収94万円を超えると確定申告が必要になるかもしれません。
 

まとめ

公的年金を受給している人でも、年金以外の所得が20万円を超えると、確定申告不要制度の対象外となり、確定申告が必要になります。年末調整は給与所得のみを対象とした手続きであり、公的年金は対象外である点に注意が必要です。
 
令和8年度税制改正でも年収の壁の見直しが検討されているため、今後の制度変更を踏まえながら、自身の収入状況を確認することが大切です。
 

出典

国税庁 高齢者と税(年金と税)
国税庁 令和7年度税制改正(基礎控除の見直し等関係)Q&A
国税庁 No.1410 給与所得控除
財務省 令和8年度税制改正の大綱
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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