【令和8年度】通勤手当の非課税限度枠が片道最大「3万8700円→6万6400円」に増額! 今まで満員電車に揺られていた「小田原~新宿間」も愛車の「カローラスポーツ」での通勤が選択肢に入る!?

配信日: 2026.02.10
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【令和8年度】通勤手当の非課税限度枠が片道最大「3万8700円→6万6400円」に増額! 今まで満員電車に揺られていた「小田原~新宿間」も愛車の「カローラスポーツ」での通勤が選択肢に入る!?
令和7年度税制改正により、通勤手当の非課税限度枠が引き上げられました。加えて、令和8年度税制改正では、通勤距離区分の細分化と非課税限度枠のさらなる引き上げが予定されています。本記事では、税制改正による通勤手当の非課税限度枠の変更点や定期券代と車通勤手当ではどちらがお得になるのかなどを解説します。
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令和8年度税制改正では「片道65キロメートル以上」の通勤手当の非課税限度枠が引き上げ予定

令和7年11月20日施行の政令改正により、同年4月1日にさかのぼって通勤手当の非課税限度枠が引き上げられました。通勤距離ごとの非課税限度額は表1の通りです。
 
表1

通勤距離区分 非課税限度額
改正前 改正後
片道55km以上 3万1600円 3万8700円
片道45km以上55km未満 2万8000円 3万2300円
片道35km以上45km未満 2万4400円 2万5900円
片道25km以上35km未満 1万8700円 1万9700円
片道15km以上25km未満 1万2900円 1万3500円
片道10km以上15km未満 7100円 7300円
片道2km以上10km未満 4200円 4200円
片道2km未満 全額課税 全額課税

出典:国税庁「通勤手当の非課税限度額の改正について」を基に筆者作成
 
また、財務省の令和8年度税制改正大綱によると、片道55キロメートル以上の区分がさらに細分化される予定です。距離区分と非課税限度額の改正案を表2にまとめました。
 
表2

通勤距離区分 非課税限度額
片道55km以上65km未満 3万8700円
片道65km以上75km未満 4万5700円
片道75km以上85km未満 5万2700円
片道85km以上95km未満 5万9600円
片道95km以上 6万6400円

出典:財務省「令和8年税制改正大綱」を基に筆者作成
 
駐車料金についても、一定の要件を満たす月極駐車場を利用している方であれば、月5000円まで非課税限度枠に加算される予定です。
 

暫定税率の廃止によりレギュラーガソリンの店頭現金小売価格は全国平均「1リットルあたり155.4円」に

ガソリンの暫定税率は、令和7年12月31日に廃止されました。資源エネルギー庁の石油製品価格調査によると、令和8年1月26日(月)時点でのレギュラーガソリンの店頭現金小売価格は全国平均で1リットルあたり155.4円です。令和7年11月25日の168.8円と比較すると、1リットルあたり13.4円ほど安くなっています。
 

「小田原~新宿間の定期券代」と「引き上げ後の車通勤手当」ではどちらがお得?

小田急小田原線を利用する場合、小田原〜新宿の通勤定期代は1ヶ月あたり1万8260円です。
 
一方、同区間を一般道で車通勤する場合その距離はおよそ80キロメートルとなり、改正後の通勤手当の非課税枠では5万2700円が非課税限度額となります。
 
燃料費だけに着目すると、車で通勤する場合の1日当たりの交通費は「走行距離÷燃費×ガソリン代」で計算できます。トヨタ公式サイトによると、カローラスポーツG(ハイブリッド)の市街地モードの燃費は1リットルあたり27.8キロメートルです。
 
石油製品価格調査の1月26日時点でのガソリンの店頭現金小売価格を参考に計算すると、1日当たりの交通費は片道約447円、往復894円となります。1ヶ月に20日出勤すると仮定した場合、車通勤に必要な燃料費は1万7880円です。
 
掲題の場合、燃料費だけに着目すると車通勤でも全額が非課税枠内に収まり、「車通勤の方がお得」と考えられます。ただし、これらはあくまで燃料費だけに着目した試算です。
 
非課税枠が広がっても「都心部へのマイカー通勤が会社で認められるか」は別問題であり、特に新宿など都心部では駐車場確保や費用負担などの問題もあいまって、公共交通機関での通勤を原則とする企業も少なくありません。駐車場代についても、税制上の上乗せは月5000円が上限とされており、実際の月極料金とは乖離し得ます。
 

通勤時間や高速料金・駐車場代を踏まえると現実的ではない可能性も

実際に車通勤を検討する上では、通勤時間や高速料金、駐車場代などを踏まえて判断する必要があります。
 
小田原から新宿まで車通勤する場合、一般道では渋滞がなければ片道約2時間、往復4時間程度かかりますが、毎日の通勤としては負担が大きいでしょう。通勤時間を軽減するため高速道路を使う場合は、NEXCO中日本ドライバーズサイトの「ドライブコンパス」によると、最も安いルートでもETC2.0料金で片道2530円、往復5060円の高速料金が発生します。
 
また、株式会社ハッチ・ワークが運営する「アットパーキング」に登録された月極駐車場の平均賃料は、東京都新宿区で平均3万4357円(令和8年2月2日現在)となっており、非課税枠である5000円との乖離はかなり大きい状況です。
 
さらに、実際に車通勤を続けるには各種保険料や車のメンテナンス費用も発生します。前記の燃料費に加えてこれらのコストも考慮すると、小田原~新宿間の車通勤はあまり現実的とはいえないかもしれません。
 

まとめ

令和8年度税制改正では、通勤距離区分が細分化され、通勤手当の非課税限度額は片道95km以上で最大6万6400円まで引き上げられる予定です。駐車場代についても、一定要件を満たす場合に「月5000円を上限に」非課税限度額へ加算できる案が示されています。
 
小田原~新宿の例でみると、燃料代を中心とした試算では通勤手当の非課税枠内に収まる可能性がありますが、実際には駐車場の実勢、渋滞による燃費悪化、高速料金、保険・維持費などで負担が増えることもあります。まずは勤務先の通勤規程と支給基準を確認したうえで、現実的な費用と所要時間を踏まえて検討するとよいでしょう。
 

出典

国税庁 通勤手当の非課税限度額の改正について
財務省 令和8年度税制改正の大綱
トヨタ公式サイト トヨタ カローラ スポーツ 仕様・諸元 主要諸元表・装備一覧
中日本高速道路株式会社 料金・ルート検索
株式会社ハッチ・ワーク 新宿区で近くの月極駐車場を探す – アットパーキング
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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