4月から「子ども・子育て支援金」が給与から天引きに! 会社員で「年収500万円」の場合“月の負担”はいくらですか?「独身税」と呼ばれていますが、独身者だけ払うのでしょうか?
子どもがいない人も負担するこの制度について、「年収500万円だと月にいくら引かれるのか」と気になる人も多いのではないでしょうか。本記事では、支援金の仕組みや年収別の負担額、独身税と呼ばれる背景について解説します。
FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー
目次
「子ども・子育て支援金」とは? なぜ「独身税」と呼ばれるのか
子ども・子育て支援金とは、2024年6月に成立した改正子ども・子育て支援法に基づく制度で、2026年4月分の保険料(5月の給与天引き分)から徴収が始まります。公的医療保険の保険料に上乗せして徴収され、児童手当の拡充やこども誰でも通園制度など、子育て世帯向けの施策に充てられます。
SNSなどで「独身税」と呼ばれるのは、子どもの有無にかかわらず、医療保険に加入するすべての人が負担する仕組みであるためです。独身者や子どものいない世帯は、給付の恩恵を直接受けにくいことから、不公平感を指摘する声が出ています。
ただし、これは独身者だけに課される税金ではありません。既婚者や子育てを終えた世帯、75歳以上の高齢者も含めた全世代が負担する制度です。
年収500万円の会社員だと月の負担額はいくら?
子ども・子育て支援金の負担額は「標準報酬月額×支援金率」で計算されます。こども家庭庁によると、被用者保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合)の2026年度の支援金率は0.23%で、これを労使折半で負担します。
こども家庭庁が公表した2026年度の年収別負担額の試算(本人負担分)によると、年収200万円で月額約192円、年収600万円で月額約575円、年収1000万円で月額約959円となっています。
年収500万円の場合、こども家庭庁の試算には500万円の区分がありませんが、支援金率0.23%をもとに計算すると、標準報酬月額を約41万7000円として「41万7000円×0.0023÷2=約480円」となります。初年度の本人負担は月額約480円、年間では約5760円です。
なお、別途事業主も同額程度を負担するため、労使合計では月額約960円となります。
支援金は段階的に引き上げられる? 2028年度の負担額は
支援金の徴収総額は段階的に引き上げられ、2028年度には約1兆円に達する計画です。支援金率も2028年度には0.4%程度まで上がることが想定されています。
こども家庭庁の試算では、2028年度の年収別負担額は年収200万円で月額約350円、年収600万円で月額約1000円、年収1000万円で月額約1650円とされています。年収500万円の会社員の場合、2028年度には月額約800円程度、年間で約9600円の負担になると見込まれます。
ただし、2028年度で上限が法的に確定するため、支援金率がそれ以降も右肩上がりで増え続けるわけではありません。
子どもがいない人にもメリットはあるのか
「独身税」という呼び方からは、子どものいない人が一方的に負担するだけの制度に感じられるかもしれません。
しかし、こども家庭庁の試算では、支援金による子ども1人あたりの給付改善額は、高校生年代までの合計で約146万円にのぼります。少子化が進めば、将来の労働力不足や社会保険制度の維持が難しくなるため、長期的にはすべての世代にとってメリットがあるとされています。
なお、政府は社会保障の歳出改革などにより「実質的な追加負担は生じない」と説明していますが、この点については効果を疑問視する声もあります。
まとめ
2026年4月から始まる「子ども・子育て支援金」は、医療保険料に上乗せして徴収される少子化対策の財源です。年収500万円の会社員の場合、初年度は月額約480円、2028年度には月額約800円の負担が見込まれます。
「独身税」とも呼ばれていますが、独身者だけでなく全世代が対象の制度です。将来の社会保障制度を支える仕組みの1つとして、今後の動向を注視していきましょう。
出典
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)
執筆者 : 上野梓
FP2級、日商簿記3級、アロマテラピー検定2級、夫婦カウンセラー、上級心理カウンセラー、整理収納アドバイザー
