現在、夫婦で「3LDKマンション」に住んでいますが、子どもが独立し「空き部屋」が2つに。「老後の生活」を考えて売却すべきでしょうか?
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空き部屋が増えたときに最初に整理したい3つの視点
住まいをどうするか考えるときは、まず「自分たちが家に何を求めているのか」をはっきりさせるのが大切です。判断の軸としては、暮らしやすさ、子どもとの距離感、老後の安心の3つです。
暮らしやすさは、掃除や修繕の手間に加えて、管理費などの固定費がどれくらい負担になるかで判断できます。
子どもとの距離感は、帰省時の宿泊場所だけでなく、普段どのくらい行き来があるかや、将来同居する可能性があるかまで含めて考えるとよいでしょう。老後の安心は、段差の少なさやエレベーターの有無に加えて、病院へ通いやすいか、災害時に不安が少ない環境かどうかで見極められます。
次に、家計への影響を出します。マンションは住宅ローンが終わっても、管理費、修繕積立金、固定資産税といった支払いが続きます。これらの合計を年額で把握し、今後の収入減を想定して無理がないかを確認します。家を持ち続けることで他の選択肢を狭めていないかが判断のポイントです。
最後に、売ったときの手取りを概算します。売却代金から、ローン残債、仲介手数料、引っ越し費用などを引いた金額が、次の住まいの頭金や老後資金になります。税金は利益が出たかどうかで変わります。譲渡所得は、売った金額から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。取得費には購入代金や登記費用などが含まれます。
売却を選ぶときに知っておきたい税金とタイミング
売却で利益が出る場合でも、一定の要件を満たす自宅なら、譲渡所得から最高3000万円を差し引ける特例があります。所有期間の長さに関係なく使えるのが特徴です。ただし、親子や夫婦など特別の関係がある相手に売る場合は対象外で、確定申告も必要です。
気を付けたいのは、住宅ローン控除との関係です。自宅を売った年の前後に3000万円の特別控除を使うと、一定期間は住宅ローン控除が使えない扱いになるため、住み替えの年回りで損得が変わります。
売却益が大きいほど特別控除の価値は高い一方、控除を使わずにローン控除を続けた方が得になるケースもあります。ざっくりでもシミュレーションし、税理士や不動産会社に条件を確認すると安心です。
なお、すでに住まなくなった家でも、一定の期限内に売れば特例の対象になり得ます。将来の住み替えを考えて一時的に賃貸に出すなど、使い方を変える場合は要件を外さないか事前確認が必要です。
維持を選ぶなら帰省用と老後用を両立させる工夫
売却せずに住み続けるなら、空き部屋を負担から価値に変える発想が有効です。
例えば、一部屋は将来の寝室として整理し、ベッドや手すり設置を前提に動線を作ります。もう一部屋は、普段は趣味や運動、在宅ワークの部屋にし、帰省時だけ客室に戻せる可変性を持たせます。家具を固定せず、収納を増やして床面を広く残すと切り替えが楽です。
費用面は、今後の大規模修繕に備え、修繕積立金の水準と管理組合の長期修繕計画を確認します。老後に支出が上がりやすいのは医療と介護なので、住居費を抑える余地があるかも重要です。
もし住居費が重いなら、売却ではなく、広さを減らして同じエリア内で住み替える、駅近に寄せて車を手放すなど、生活コスト全体で改善する方法もあります。
まとめ
空き部屋が増えた場合、家計と暮らしの優先順位で今後の方針を決めましょう。維持費の年額、売却時の手取り、税制の特例の有無を確認し、数字で判断すれば迷いが減ります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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