原則として、AIスコアが600点に満たない場合は融資サービスに申し込むことは出来ませんが、仮に600点以上あったとしても、その後の審査に落ちてしまう方もいます。ここでは、J.Scoreの審査に落ちてしまう原因と、審査に通りやすくするためにはどのような準備が必要なのかについてお話します。
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
J.Scoreのに落ちてしまう原因
冒頭で述べた通り、AIスコアが600点以下の場合は、申し込みをすることすらできません。しかし、それ以外にもJ.Scoreの審査に落ちてしまう原因があります。ここではJ.Scoreの審査に落ちてしまう原因について一つ一つ解説します。
信用情報に傷がある
信用情報には金融機関との取引履歴が含まれており、クレジットカードの利用やカードローンの利用が記録されています。そして、カードローンに申し込む際には、金融機関は必ずその人の信用情報について信用情報機関に照会をかけます。
その結果、過去に「長期延滞」「自己破産や債務整理」「保証会社による代位弁済」などの信用事故があることが分かった場合、かなりの確率で審査落ちになると考えてよいでしょう。
みずほ銀行やソフトバンクなどで返済トラブルを起こしたことがある
J.Scoreの「AIスコア・レンディング」を申し込む際、みずほ銀行やソフトバンクの他、ワイモバイル、Yahoo! JAPANと情報の連携を図ることで金利が安くなるというサービスがありますが、過去に信用事故を起こし信用情報に傷がある場合場合、約5年はその情報が残っています。
情報連携を行っている上記4社だけでなく、過去に何らかの信用事故を起こし、約5年が経過していない場合は、審査に通ることは難しいと捉えておきましょう。
希望借入額が総量規制に引っかかっている
J.Scoreは貸金業法に基づき、総量規制の対象となります。したがって、年収の3分の1以上の借り入れを行うことは出来ません。ここで注意してもらいたいのは、J.Scoreでの希望借入額だけではなく、現在他社から借入れがある場合においては、その額も合計して判断されるということです。
したがって、現在他社からの借入残高がかなり残っている場合は、希望する借入額との合計が年収の3分の1を超えてしまい、審査に通らない可能性があります。
AIスコア診断の回答内容に虚偽がある
AIスコア診断においては、多くの質問事項に回答していき、その内容をみずほ銀行が保有するビッグデータで解析し、最終的な点数をはじき出す仕組みになっています。また、審査においては、申し込み内容と合わせて担当者がチェックを行います。
したがって、回答内容に少しでも矛盾があると必ず分かるようになっており、担当者が事実確認を行うことになります。その結果、申告(回答)した内容に虚偽が発覚した場合、審査に通ることはまずないと捉えておきましょう。
短期間に複数社に申し込んでいる
信用情報機関では信用事故の他、直近6ヵ月間の申込み情報についても記録しており、この情報は、カードローン会社が審査を行うときに必ず参照しています。
必ずしも「過去多くの申し込み履歴がマイナス要素となり、審査に通らない」とはいえませんが、過去に多くのカードローンの申し込みをしていることで、収入面などに不安材料があるのではないかと判断される可能性があります。
短期間で複数のカードローン会社に申し込んでしまうと、審査にマイナスの影響を与える可能性があることを理解しておきましょう。
在籍確認ができなかった
在籍確認とは「申し込みをした人が本当に申告した企業で働いているか」を調査するために実施されるもので、原則電話で行われます。最近ではどの金融機関も会社名を名乗らず、個人名でかけてくれますが、受ける側の対応によっては「個人情報保護の関係で・・・」という形で確認が取れないこともあります。
在籍確認については、本審査における必須事項ですので、在籍確認が取れなかった場合は、審査に通らない可能性が高いといえます。
J.Scoreの審査を通りやすくするための準備
上に述べた審査に落ちる原因から、審査に通りやすくするための準備について考えてみましょう。
信用情報の確認
まず、自分の信用情報に傷がないかどうかを調べてみましょう。J.Scoreの審査ではCICという信用情報機関を利用していますので、そこに開示請求を行うことです。開示請求は本人でなければ行うことができず、若干の手数料が発生しますが、自分の信用情報についてきちんと知っておくことは、後々のことを考えても大切なことです。
情報開示の手続きについては、インターネットや郵送、窓口での受付が用意されていますが、一番早く結果が分かるのはインターネットを利用する方法です。
インターネット利用であれば、個人情報を入力すると、即時に「信用情報開示報告書」が見れるようになっています。その際にもしも事故情報が載っていることが分かった場合、その情報が消えるまで待つ方が賢明です。もちろんその間に新たな事故情報を作るようなことは、決してしないようにしてください。
最近、事故情報として多く挙がっているのが「携帯電話使用料の滞納」です。携帯電話の普及により、1人1台もしくは複数の携帯電話を所有している時代になってきていますが、それに伴い、携帯電話使用料の延滞もしくは未納が増えてきているのも事実です。
金額が少額であったり、「また次の支払いの時に併せて払えばいい」という軽い気持ちでその場を逃してしまい、それがずるずると引きずってしまうことで、気が付くとかなりの金額になっていることがあります。
通常、2カ月以上延滞すると事故情報として信用情報機関に登録されるといわれていますので、もしも、携帯電話やクレジットカードの未払いがある場合は、気づいたらすぐに支払うようにしましょう。その他、短期間に複数社へ申し込んだ実績があるのであれば、それから半年は空けて申し込むようにすることが大切です。
他社からの借入残高の確認
J.Scoreに申し込む際、他社からの借入金がないかどうか、あるのであれば残高はいくらなのかについてもきちんと把握しておきましょう。J.Scoreに限らず、借入金額については必要最小限の金額で申し込むようにすることも、審査に通りやすくするためのポイントだと認識しておくようにしてください。
AIスコア診断の質問や、申し込み内容については正確な情報を回答する
申し込み内容の入力ミスなど、簡易なものであれば、事後の確認上で訂正することは可能ですが、虚偽の内容が発覚した場合は、審査に通らないばかりか、「虚偽の内容で申し込みを行った」という情報が信用情報機関に登録されてしまいます。
そうなると、他社のカードローンに申し込もうと思っても、その情報が登録されている限り、他社でも審査に通過することは難しくなってしまいます。これくらいであれば大丈夫だろうという誤魔化しであっても、嘘は必ずバレます。場合によっては犯罪とみなされますので、虚偽の申告を行うことは絶対にしないようにしてください。
在籍確認が取れやすいようにしておく
在籍確認は原則電話で行われますが、最近では携帯電話の普及により、会社に個人が電話をかけるというケースが少なくなってきています。その為、勤務先に電話がかかってきても、個人情報保護の関係で回答できないなど、在籍確認が取れないケースも考えられます。
その為、申し込んだ後で会社の受付の方に「個人名で電話があるかもしれない」旨きちんと伝えておくようにしましょう。せっかく他の審査は通過したのに、在籍確認が取れないという理由だけで審査落ちしてしまうのは非常にもったいないことです。
受付の方に事前に伝えておくことも一つの方法ですし、代表電話ではなく部署直通の電話番号を伝えておくなど、なるべく確認ができやすい環境を事前に作っておくことが大切
Q&A
銀行カードローンと消費者金融カードローン・・・どっちが通りやすいなどあるの?
銀行カードローンでは、保証会社の審査も通過する必要があるため、どちらかというと審査に通りにくいイメージが先行しているようです。しかし、上の大手消費者金融の審査通過率をみても半分以上の人は審査に落ちているという実状があります。
したがって、最近では銀行カードローンと消費者金融と比べて、どちらが審査に通りやすいということは無くなってきていると捉えてもよいと言えます。
落ちてすぐに申し込みしても意味ない?
審査に落ちたということは何らかの原因があるということです。したがって、すぐに申し込みをしようと考えるのではなく、「なぜ審査に落ちたのか」その理由をきちんと調べることが大切です。J.Scoreを始め、各カードローン会社は審査に落ちた理由を教えてくれません。
しかし、信用情報が原因であるのであれば、情報開示請求をすることで詳細まで知ることができます。もし、事故情報が存在するなら、それが消えるまで待つことが大切です。また、AIスコアが600点以下であれば、これから少しずつスコアを上げていく努力をしていきましょう。
できるだけ多くの質問に回答することはもちろんのこと、「ハビットチェンジ」と呼ばれるモバイルアプリを使って毎日の生活習慣を記録していくことで、スコアアップを目指す方法もあります。審査に落ちたという事実を真摯にとらえ、自分の属性や信用情報を上げていくことを心がけてください。
まとめ
J.Scoreが提供する「AIスコア・レンディング」は低金利で利用できることが魅力の一つです。
また、その独特な審査方法についても注目されていますが、「自分の属性を点数化すること」、そして「スコアランクに応じた特典が用意されており、日々スコアアップを目指すことができる環境が用意されている」というところは、自分自身の行動を見直し、より改善していくことができるという点で高く評価すべき点であるといえます。
このような環境を上手く自分の生活に取り入れ、自身の成長につなげていくようにしていきましょう。
(参考)・J.Score AIスコア・レンディング®公式サイト
執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
※商号:アイフル株式会社
※登録番号:近畿財務局長(14)第00218号
※貸付利率:3.0%~18.0%(実質年率)
※遅延損害金:20.0%(実質年率)
※契約限度額または貸付金額:800万円以内(要審査)
※返済方式:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
※返済期間・回数:借入直後最長14年6ヶ月(1~151回)
※担保・連帯保証人:不要
■アコム
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