ご祝儀用のお金がない場合の工面方法とは？ 払えない時の対処法を解説

家族や知り合いの結婚式の予定があるのに、ご祝儀が工面できそうにない、という事態は誰にでも起こり得ます。「お金がないから払わない」が許されない出費でもあるので、どうにか工面して払うことを考えましょう。
 
本記事では、「ご祝儀用のお金が工面できない場合の対処法」を解説します。
 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（1）カードローン

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法として最初に紹介するのはカードローンです。カードローンとは消費者金融や銀行、クレジットカード会社で扱っている個人向け融資サービスです。
 

ご祝儀用のお金としてカードローンを利用するメリット

カードローンのメリットとして、比較的短時間でお金を借りられることが多いことが挙げられます。
 
そのため、ご祝儀以外の理由で急にお金が足りなくなった場合の手段として確保しておいても良いでしょう。
 
ただし、銀行のカードローンの場合、申し込みから審査が完了し、実際に借りられるようになるまでには時間がかかることがあります。特に、店舗への来店が必須となっている場合は、余裕を持って手続きをしましょう。
 
また、時間や場所を問わず借り入れができるのも、カードローンならではの強みです。自社もしくは提携のATMを使ったり、パソコンやスマートフォン、電話で振込依頼をしたりなどしてすぐにお金が借りられます。
 
そして、利用可能額の範囲内であれば何度でも利用可能です。例えば利用可能額が50万円だった場合、10万円を借りると利用可能額は40万円に減ります。しかし、10万円を完済すれば再度利用可能額が50万円に復活する仕組みです。
 
なお、利用にあたっては保証人、担保の提供は基本的に求められません。

ご祝儀用のお金としてカードローンを利用するデメリット

カードローンのデメリットとして挙げられるのは、金利が高いことです。銀行のカードローンは消費者金融に比べると幾分金利が低いことが多いですが、金利が高ければ高いほど総返済額も大きくなるので、いかに金利が低いところを選んで借りるかが重要になります。
 
また、人によっては借りすぎてしまうリスクがある点にも注意しなくてはなりません。カードローンは利用可能額の範囲内で何度でも借りられる仕組みになっているうえに、ATMや電話、インターネット経由での振込依頼など、簡単な操作でお金が借りられてしまいます。本当に必要な額だけを借りて、早めに返済するという意識を持って使うことが重要です。
 
そして、根本的な問題として、カードローンを利用するためには審査を受ける必要があります。審査に通らなければ借りられないため、万が一通らなかった場合のことも考えて申し込みしましょう。また現在、働いていない場合は申し込みすらできない可能性があることを注意しなくてはいけません。
 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（2）フリーローン

フリーローンとは文字通り「使い道が自由なローン」のことです。実際は事業用資金、投資資金に使えないなど一定の制約はありますが、ご祝儀など一般的な使い道であれば問題がないケースがほとんどとなっています。

ご祝儀用のお金としてフリーローンを利用するメリット

フリーローンはカードローンに比べると、金利が総じて低くなっています。金利が低い理由として、利用目的を申告したうえで審査が行われるため、金融機関側もより正確な判断ができることが考えられます。
 
また、カードローンとは違い、利用可能額の範囲内で何度でも借りられる仕組みにはなっていません。そのため、返済までの見通しが立てやすいのもメリットです。
 

ご祝儀用のお金としてフリーローンを利用するデメリット

金利が低い分、審査も厳しめになっている点に注意しなくてはいけません。金融機関側からすれば、低い利息で貸すということは、利息により得られる収益が減ることでもあります。
 
そのため、貸し倒れた場合の督促に関する経費を出さなくて済むよう、できるだけ支払能力の高い顧客に貸す必要があると考えましょう。
 
また、カードローンとは違い、フリーローンは利用可能額の範囲内で何度でも借りられるわけではありません。そのため、当初の予想より多くのお金が必要になった場合は、改めて申し込み手続きをする必要があります。
 

 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（3）クレジットカードでのキャッシング

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法として、クレジットカードでのキャッシングもあります。クレジットカードでのキャッシングとは、クレジットカードのキャッシング枠を使ってお金を借りることです。
 
クレジットカードには、キャッシング枠とショッピング枠の2つの利用枠が設けられています。前者が利用可能額の範囲内で現金を借りるための枠で、後者が加盟店での商品やサービスの購入のために付された枠と考えましょう。
 
加えて、カードローンと同様、借りようとする本人が働いていない場合、申し込みすらできない可能性が高いです。
 

ご祝儀用のお金としてクレジットカードでのキャッシングを利用するメリット

クレジットカードでのキャッシングのメリットは、キャッシング枠の設定さえされていれば、すぐにお金が借りられることです。銀行やコンビニなどにあるATMを操作すれば借り入れができるので、急にお金が必要になった場合にもすぐに工面できます。
 
また、海外に行った場合も、現地通貨でお金を引き出して借りることが可能です。手数料のことを考えると、日本から現金を両替して持っていくよりも、キャッシングで現金を調達し、帰国次第すぐに返済したほうが安上がりになる可能性もあります。
 

ご祝儀用のお金としてクレジットカードでのキャッシングを利用するデメリット

クレジットカードのキャッシングのデメリットは、金利が基本的に高いことです。
 
また、カードローンと同様、利用可能額の範囲内で何度でも借りられるため、思わぬ浪費につながってしまいがちな部分があることにも注意しなくてはいけません。
 
そして、持っているクレジットカードにキャッシング枠が付されていない場合は、改めて審査を受ける必要があります。審査に通らなかった場合、当然クレジットカードでのキャッシングはできません。
 

 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（4）質屋

古典的な方法ですが、質屋でお金を借りてご祝儀用のお金にすることも可能です。基本的な流れはこのようになっています。

1．預けたい商品と身分証明書を用意する
 
2．質屋に向かい預けたい商品を査定してもらい、結果に納得できたら質入れする
 
3．質入れしたら、質札をもらいお金を借りる
 
4．流質期限（返済期限）までに質札を持って返済に行く

ご祝儀用のお金として質屋を利用するメリット

質屋は、預けられる商品があれば基本的に誰でもお金を借りることができます。カードローンやフリーローン、クレジットカードでのキャッシングのように、審査を受ける必要はありません。
 
また、本来の返済期限までに全額返済できない場合でも、利息を支払えば流質期限を延長できます。さらに、返済期限が来たとしても、催促や取り立てはありません。
 
返済期限を過ぎてしまった場合でも、最終的に質屋は物品を売却することで融資金が回収できる仕組みになっているため損をしないからです。
 

ご祝儀用のお金として質屋を利用するデメリット

根本的な問題として、預けられる商品がなければお金を借りることはできません。ちなみに、預けられる商品のことを質草といいます。一般的に質草として使えるものの具体例をいくつか紹介します。

●ブランドもののバッグや財布
●貴金属
●スマートフォン、タブレット
●ゲーム機
●パソコン
●腕時計

ただし、預けられるものであっても、古かったり、状態が悪かったりする場合は断られることもあります。
 
また、銀行や消費者金融、クレジットカード会社からお金を借りる場合と比べ、質屋は利息が格段に高くなっています。質屋でお金を貸す場合、金利は最高で年109.5％に設定できると法律で認められているためです（質屋営業法第36条）。
 
また、質屋の中には悪質な業者も混じっている可能性があります。年109.5％を超える金利を提示してきたり、そのほかにもやり取りに不審な点があったりする場合は、そこの質屋は使わないほうがよいでしょう。
 
インターネットやSNSなどで口コミをチェックし、問題がない質屋を選ぶことがトラブル防止のためにも必要です。
 

 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（5）不用品を売る

不用品を売ってご祝儀用のお金を工面するのも、試してみる価値がある方法といえます。リサイクルショップに持ち込んだり、フリマアプリを使って個人間売買することもできます。
 

ご祝儀用のお金として不用品を売ることのメリット

人からお金を借りているわけではないので、返済義務はありません。また、人気のゲーム機やスマートフォンなどは、買取価格が高くなる可能性があります。手元にこのようなものがあればチャレンジしてみる価値があるでしょう。
 
加えて、不用品を売る際に掃除も一緒にすれば、部屋が片付いて気分もすっきりするはずです。
 

ご祝儀用のお金として不用品を売ることのデメリット

根本的な問題として、売れそうな品物がなければこの方法は使えません。また、自分では売れそうな品物だったとしても、買取を断られたり、当初の予想より査定額が低くなったりする可能性は往々にしてあり得ます。
 
また、フリマアプリを使って個人間売買を行う場合、購入希望者とのやり取りがやや面倒に感じることもあるかもしれません。購入希望者が無理な要求をしてきてトラブルになることも考えられます。わずらわしいのが苦手なら、リサイクルショップに持ち込んだほうがいいかもしれません。
 

 

ご祝儀用のお金がない場合の工面方法（6）誰かに借りる

ご祝儀用のお金がない場合、最終手段として使えるのが「誰かに借りる」ことです。
 

ご祝儀用のお金を誰かに借りることのメリット

銀行などの金融機関から借りる場合と違い、審査を受ける必要はありません。
 
家族や知り合いと話し合いをし、条件のすり合わせができれば借りることができます。ただし、トラブルを起こさないためにも、返済条件を盛り込んだ借用書を作り、お互いに1通ずつ持っておくとよいでしょう。
 

ご祝儀用のお金を誰かに借りることのデメリット

人によっては、お金の貸し借りに対しかなりネガティブなイメージを抱いていることがあります。話を持ち掛けただけで拒否反応を示されるかもしれません。
 
中には「あなたとは縁を切りたい」など人間関係に影響を及ぼす可能性もあります。お金を借りる際は「貸してくれて当然」という態度ではなく、必要な理由をていねいに述べたうえで、相手の疑問にはすべてこたえるつもりで真摯に対応しましょう。
 
また、お金を貸してくれたとしても、スケジュール通りに返済できなかったことが原因で人間関係にひびが入るおそれもあります。計画通りに返済することは当然ですが、万が一難しくなった場合はすぐに相談しましょう。
 

 

予定が決まったら早めにご祝儀の対応をしよう

ご祝儀はお葬式と違い、あらかじめ払うべき時期が決まっているものです。
 
そのため、予定を聞いたら早い段階からお金を工面しておきましょう。ここで挙げた方法は比較的早くお金が借りられますが、それでも何らかのトラブルで用意できるタイミングがギリギリになる可能性もあります。早め早めの対応を心がけましょう。
 

 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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※登録番号：近畿財務局長(14)第00218号
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※返済期間・回数：借入直後最長14年6ヶ月（1～151回)
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