クレカ加盟店でランチをしたら「ランチではクレカ払いを受け付けていない」と言われました。これって違法ですよね?
配信日: 2023.12.06
じつは、飲食店がランチを理由にクレカ決済を拒否することは、カード会社との加盟店規約違反に当たります。この記事では、ランチ時にクレカ決済を断る飲食店が多い理由や、加盟店規約の内容などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
飲食店がランチ時のクレジットカード決済を拒否する理由とは
飲食店がランチ時のクレジットカード利用を断る主な理由としては、以下の2つが考えられます。
・ランチは利益率が低いため、クレカ会社に手数料を払うのが負担
・混む時間帯にクレジットカードの認証エラーが出ると面倒
夜に提供する料理は高額な設定にしている高級店でも、ランチは安く提供していることがよくあります。これは、昼は気軽に来てもらいやすい価格設定で人を呼び、夜の利用につなげることが狙いです。
ただし、会計がクレジットカードだと、飲食店は売り上げの一部を手数料としてカード会社に納めなければなりません。ただでさえ利益率の低いランチ料金から手数料を引くことは、飲食店にとって大きな負担となります。
また、一般にランチ時は店内が客で混みあう時間帯です。その状態で万が一クレジットカードの認証エラーが起きて読み取れなくなり、レジが進まなくなると、混雑がひどくなるなど面倒なことになりかねません。そういった状況を踏まえ、ランチ時はクレジットカード決済を受けないことにしているお店が多いと考えられます。
一般的なカード会社との規約内容
飲食店がランチ時にクレジットカード決済を断るのは、カード会社との規約では明確な違反です。大手である三井住友カードでもJCBカードでも、加盟店規約において正当な理由なく信用販売を拒絶できない旨を明記しています。
ほかのカード会社でも同様だと推測されます。特別に加盟店と個別の契約を結んでいるケースでない限り、ランチ時に客のクレジットカード決済を拒否することはできないのです。
クレジットカード決済を断られたときの対応方法
クレジットカード決済を断られたときは、いくつかの対応方法があります。
1つ目は、現金で支払う方法です。もっとも簡単かつ波風が立たない方法でしょう。利用する価値がある店だと思えば「ランチのときは現金払い」と割り切ってまた訪れるのもよいですし、もう2度と行かないという選択肢もあります。
2つ目は、お店に対し「正当な理由もなくクレジットカード決済を拒絶することは規約違反である」と指摘する方法です。
正しい主張ですので、遠慮する必要はないでしょう。店長など一定の権限を持つ人がいればクレジットカード決済に対応してもらえる可能性があります。とはいえ、ランチ時のレジはアルバイト店員に任せているケースも多く、「決まりだからできない」と対応してもらえないこともあるでしょう。
3つ目は、カード会社に連絡する方法です。クレジットカード裏面にカード会社の電話番号が記載されているので、納得がいかないときは連絡して状況を伝えるとよいでしょう。後日、カード会社から店舗に規約違反をしていないかの調査が入り、違反が確認された場合は指導が行われます。
クレジットカード決済の拒否は規約違反! 断られたときは自身が納得のいく方法で対応しよう
クレカ加盟店にもかかわらず、ランチ時にクレジットカード決済を断る飲食店は少なくありません。これは、飲食店にとって利益率の低いランチの手数料をカード会社に払うのが負担になるなどの理由があります。
とはいえ、クレジットカード決済を断る行為は加盟店規約違反です。気にならないなら現金で払って帰るのも1つの方法ですが、納得がいかないときは店員に違反であると指摘したり、カード会社に連絡して指導してもらったりする方法もあります。自身が納得のいく方法で対応しましょう。
出典
JCBカード JCB加盟店規約(第11条第2項)
三井住友カード 三井住友カード加盟店規約(第7条第9項)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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