営業職の夫の立て替え経費で家計管理がしにくい!どう対策する?
配信日: 2017.10.20 更新日: 2024.10.10
小さな金額の場合はさほど問題がありませんが、10万円20万円などと金額がかさんでくると、家計管理はとても難しくなってきます。
いつも普通預金にたくさんのお金を残しておけば安心ではありますが、残高が多くあるゆえに出費に関して無頓着になりやすいという面もあります。
立て替えの経費で貯金残高が大きく動かないようにするために、どんな対策をしたらよいか考えます。
執筆者:塚越菜々子(つかごし ななこ)
CFP(R)認定者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
お金の不安を賢く手放す!/働くママのお金の教養講座/『ママスマ・マネープログラム』主催
お金を貯める努力をするのではなく『お金が貯まる仕組み』づくりのサポート。保険や金融商品の販売を一切せず、働くママの家計に特化した相談業務を行っている。「お金だけを理由に、ママが自分の夢をあきらめることのない社会」の実現に向け、難しい知識ではなく、身近なお金のことをわかりやすく解説。税理士事務所出身の経験を活かし、ママ起業家の税務や経理についても支援している。
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目次
まずは立て替える期間と支払われる日を確認すること。
経費の立て替えを行った後、それがいつ支払われるか確認しましょう。
会社への報告が遅れ、立て替え期間が長くなったりしないように、忘れずに会社に報告・精算してもらうように、自宅でもカレンダーなどに締め日を記載するなどしてくといいかもしれません。
そして、その支払われ方も確認が必要です。お給料日に「お給料とは別に」支払われるのか。それとも「お給料に合算されて」支払われるのか。はたまた「お給料とは関係なく」定められた日に支払われるのか。
さらには、受取口座を給料振込口座と別にすることができるのか、確認しておくとよいでしょう。
夫の責任で立て替えてもらうようにする
経費を立て替える時に、クレジットカードで払うと付いたポイントは自分のものになるからと、家計のクレジットカードを使用してしまっているお宅もよくあるようです。
そうすると、妻の知らないところで大きな金額が立て替えられ、引き落としの時に支払いに困ったり、常に余分なお金を用意しておかなければなりません。金額が大きく変動するものは家計管理がしづらくなるのです。
また、家計の管理は妻がすべてしており、夫がお金に無頓着な場合など、会社への報告を怠って支払いが遅れても夫が困ることがありません。
そのため「うっかり」「つい面倒で」立て替え経費の精算をせずに溜めてしまうことも多いのです。そのため「経費の精算は自己責任で」という方針にしておいた方が、家計の管理は安心です。
立て替え経費専用口座を作りましょう
立て替えは支払ってその金額が丸々戻ってくるものですので、タイムラグがあるだけで損得は発生しません。
とはいえ、お小遣い制をとっていても、ご主人がお小遣いで立て替えるには額が大きい可能性もあります。
その場合は「経費精算専用」の銀行口座を用意するといいでしょう。クレジットカードもその専用口座から引き落とされるようにしておきます。
一番多く立て替えた月が20万円だとしたら、まず専用口座に30万円程度入金し、その管理はすべてご主人に任せ家計とは独立させます。立て替えの支払いはその専用口座から行い、会社から精算された支払いもその専用口座に入金してもらうようにします。
そうすることで、ご主人が責任をもって会社に精算を報告しなければ残高が足りなくなってしまうので、忘れてしまうということも少なくなるでしょう。厳しいようですが、お金の管理は社会人として必須です。
忘れたらお小遣いで立て替えてもらうなどをして、責任をもって管理してもらうようにお願いするとよいと思います。
お金の流れをシンプルにしておくことが、楽な家計管理への近道です
家計を管理する上で、一番安心できるのは「変動が少ないこと」実は、日々の暮らしというのは、生活スタイルが大きく変わらない限り、急激に変わることはありません。
管理がしにくくなる原因は「予期せぬ出費」「イレギュラーな出費」によることが大きいのです。立替経費などは、なかなか妻が把握しにくい出費ですし、仕事内容によっては大きく変動することがあります。
そのため、専用口座で家計とは独立させ、日々の家計管理の中から大きく変わるものを除いておくのが良いでしょう。
そして、それ以外に大きく動いているのはどんな場合か確認するのも、安心して暮らす第一歩になると思います。ぜひ確認してみてください。
Text:塚越 菜々子(つかごし ななこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
お金の不安を賢く手放す!/働くママのお金の教養講座/『ママスマ・マネープログラム』主催