最終更新日:2019.06.13 公開日:2019.06.11
暮らし

不動産、活用できていますか?

現代でこそ、日本人にも様々なライフスタイルがあり、以前のように土地に縛られる農耕民族的な考え方は薄れてきていると思います。しかし、不動産に関して言えば、土地に対する強い思い入れを持っている人は今も少なくありません。
 
その思い入れが、不動産の有効活用を阻害することもあります。相続した不動産を「先祖代々守ってきた土地だから…」「幼いころの思い出が詰まった家だから…」などと考え、活用できていないままになっている不動産も増えていると思います。
 
日本ではすでに人口減少が始まっています。これまで経験したことのない人口減少社会が進行する中での、不動産活用について考えます。
 
西山広高

執筆者:

執筆者:西山広高(にしやま ひろたか)

ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、西山ライフデザイン代表取締役

「円満な相続のための対策」「家計の見直し」「資産形成・運用アドバイス」のほか、不動産・お金の知識と大手建設会社での勤務経験を活かし、「マイホーム取得などの不動産仲介」「不動産活用」について、ご相談者の立場に立ったアドバイスを行っている。

西山ライフデザイン株式会社 HP
http://www.nishiyama-ld.com/

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西山広高

執筆者:

執筆者:西山広高(にしやま ひろたか)

ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、西山ライフデザイン代表取締役

「円満な相続のための対策」「家計の見直し」「資産形成・運用アドバイス」のほか、不動産・お金の知識と大手建設会社での勤務経験を活かし、「マイホーム取得などの不動産仲介」「不動産活用」について、ご相談者の立場に立ったアドバイスを行っている。

西山ライフデザイン株式会社 HP
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不動産の特徴

不動産はほかの資産と異なり、活用の仕方次第で果実・利益を生み出すこともあれば、保有しているだけで維持管理や税金などのコストがかかります。
 
何も手を掛けずにいると建物は劣化が進みますし、雑草や樹木が生い茂ったり、倒壊の危険性の増大、放火の危険性、ごみの投げ捨て、害虫害獣の発生や犯罪の温床にもなったり、近隣にも迷惑が掛かってしまいます。
 
極度に老朽化した建物は周辺の不動産価値にも影響を与えかねません。不動産は、その周辺の環境から影響を受けると同時に、周辺環境に影響を与えます。
 
不動産は有効に活用されれば、地域にプラスの影響も与えます。所有者が不動産価値の最大化を図ろうと考えることは、地域貢献にもつながります。
 

不動産の個性を知る

すべての不動産には「個性」があります。そして、すべての不動産に共通する有効な活用方法はありません。それぞれの立地や周辺環境、地型、面積など様々な要素を考慮し、適した活用方法を考える必要があります。
 
そして、不動産は文字通り「動かせない」資産です。場所を変えることはもちろんできませんが、他の資産に比べ、「流動性が低い」という意味でも「動かしにくい」資産です。
 
不動産活用ではほとんどのケースが、長期的な視野に立って考える必要があります。一度決めた方針はそう簡単には軌道修正できませんので、慎重に進める必要があります。
 

人口減少社会における不動産

これまでの数百年、日本の人口は増え続けてきました。今から約150年前の明治維新の頃の日本の人口は3300万人程度でした。その後、急速に人口が増えましたが、2004年の1億2784万人をピークに減少に転じています。
 
国土交通省の資料によれば、今後30年の間には1億人を切り、100年後には5000万人を切る可能性すらあります。
 
これまでの不動産活用の考え方も、人口の増大に伴うマーケットの拡大を前提に考えられてきた部分があります。今後の不動産活用を検討する場合には、これまで以上に不動産の将来性と潜在価値を考える必要があります。
 

過疎化が進む地方の不動産

これからの日本は今後数十年の間、確実に人口が減少します。地方ではすでに過疎化が進み、存続が危ぶまれる自治体も少なくありません。人口減少に伴い税収も減ります。
 
各自治体も人口減少を食い止めようとしていますが、自治体が管理する道路や水道、地域の電力会社やガス会社、交通機関、電話などのインフラも住民が少ないところにサービスを提供し続けることが難しくなるところも増えるでしょう。
 
こうした将来の懸念に対応するため、自治体では「コンパクトシティ」を目指し、人が住むエリアを行政的に限定しようとしていますが、そうした取り組みの多くはうまくいっていません。
 
一般的には、土地を貸すことで得られる「地代」よりも建物を建てて貸した場合の「家賃」の方が高い傾向があります。しかし、建物を建てる場合、需要がなければ投資を回収できない恐れもあります。
 
すでに建物がある場合は空き家バンクなどを活用し、借り手を探す方法もありますが、更地の場合には活用できるかどうか慎重に検討する必要があるでしょう。
 
過疎化が進むエリアの不動産は、今後維持も難しくなり、売却しようにも買い手が見つからない可能性が高まります。もし、そうしたエリアに活用できていない不動産をお持ちで、活用の可能性が見いだせない場合、早いうちに売却を検討されるべきだろうと思います。
 

都心部近郊の不動産

都心部でも今後、不動産のニーズは二極化すると考えられます。特に、高齢化が進行する中では駅からの距離が遠い、周辺に坂道が多いなどの物件は敬遠され価値が下がるケースが増えるでしょう。
 
これまで人口が増えてきた中では、アパートなど賃貸不動産として活用するのは不動産活用の王道でした。
 
しかし、空き家が今後も増え続けることが予想される状況下では、アパートも周辺需要を慎重に検討する必要があります。最近では、「戸建て賃貸」も増えています。戸建て賃貸はアパートに比べ供給数が少なく、需要が見込める可能性もあります。
 
また、居住用だけでなく、店舗や事務所、トランクルームなどの用地としての需要が見込める物件もありますし、コインパーキングなど更地にあまり初期投資を掛けずに活用できる可能性のある土地もあります。
 

まとめ

前述したように、不動産にはそれぞれに個性があります。土地活用の相談ができる相手として、売買や賃貸の仲介を行う不動産業者や、マンション・戸建てなどの開発・分譲を行う開発業者などがあります。
 
しかし、これらの業者は仲介手数料を得ることや、安く仕入れて高く売る開発事業を行うことを目的としていることもあり、必ずしもその土地の活用方法として土地の所有者に最大のメリットを提供する提案をしてもらえるとは限らない点に注意が必要です。
 
医者の診断にセカンドオピニオンがあるように、不動産活用についても本当に信頼できる相談相手を探すため、複数の業者や不動産コンサルタントなどの専門家に相談されることをお勧めします。
 
<参照>
平成23年2月国土審議会政策部会長期展望委員会「国土の長期展望」中間とりまとめ概要
 
執筆者:西山広高(にしやま ひろたか)
ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士、西山ライフデザイン代表取締役
 

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