最終更新日: 2020.12.28 公開日: 2020.12.30
老後

退職金のもらい方、一番お得な受け取り方は?

執筆者 : 馬場愛梨

待ちに待った退職金。実は、退職金は受け取り方によって税金のかかり方が違い、手取り額に差が出ます。手元に残る金額を多くするには、どんな受け取り方をすればよいのでしょうか。
 
馬場愛梨

執筆者:

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

https://babaeri.com/

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自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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退職金にも税金がかかる

退職金を受け取るときは、税金がかかります。税金の分類上、まとまった金額を一括で受け取るときは「退職所得」、少しずつ分割して年金形式で受け取っていく場合は「雑所得」とされます。それぞれ計算方法が違うため、税額に差が生じ、手取り額に影響します。
 
「どちらがお得か」が気になるポイントだと思いますが、退職所得の計算には「勤続年数」が関係し、雑所得の計算には「他の収入との合計額」や「年齢」が関係します。
 
そのため、「絶対にこちらがお得!」という正解はなく、人によって一時金で受け取るほうがお得な場合もあれば、年金で受け取るほうがお得になる場合もあります。
 

自分の場合はどんな受け取り方がお得? 判断する方法

自分の場合はどちらを選ぶべきなのか、それを判断するにはまず、退職金にかかる税金について知っておきましょう。

■一時金で受け取る場合(退職所得)

一時金として受け取った場合、課税対象となる金額は以下の式で計算されます。
 
(収入金額(源泉徴収される前の金額)-退職所得控除額)×2分の1=退職所得の金額
 
退職所得控除の金額は、勤続年数によって決められています。
 
・勤続20年以下……40万円×勤続年数 (※80万円以下の場合は80万円とする)
・勤続20年超……800万円+70万円×(勤続年数-20年)
 
例えば、30年勤めた会社を退職して2000万円の退職金を一括で受け取る場合、
 
{2000万円-(800万円+70万円×10年)}×2分の1=250万円
 
課税の対象になる所得は250万円です。もし、受け取る金額が退職所得控除の金額より小さければ、所得税はかかりません。所得税の金額は所得に応じて以下のように決められています。

(出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」)

 
250万円×所得税率10%-控除額9万7500円=所得税15万2500円
このほか、所得税額の2.1%(3202円)が「復興特別所得税」として、所得金額の10%(25万円)が「住民税」としてかかります。
 
勤続年数が短い人や受け取る金額が大きい人は、所得税の負担が重くなります。

■年金形式で受け取る場合(雑所得)

年金形式で受け取った場合も、受取額が一定の金額以下なら税金がかかりません。以下のように、年齢や所得の内容、合計金額に応じて課税される所得額が決まります。

(出典:国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」)

※合計所得金額が1,000万円を超える場合は「(c)控除額」が変わります。
 
例えば、65歳の人が会社の年金(退職金)や厚生年金の収入が年間350万円、それ以外の所得が400万円あった場合、
 
350万円×75%-27万5000円=235万円
「公的年金等に係る雑所得の金額」として課税の対象になるのは「235万円」です。ここにさらに他の所得や控除などを踏まえて、正確な所得税を計算します。
 

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まとめ:自分の状況を勘案して受け取り方を決めよう

ここまで見てきたとおり、退職金は受け取り方によって税金の計算方法が異なります。一般的には一時金として受け取るほうが所得の計算上有利になることが多いといわれていますが、その人の年齢や収入によって結果が変わるため、どちらがお得かは一概にはいえません。
 
会社によっては、年金受け取りを選ぶと受取時期が来ていないお金を運用する方法をとるところもあります。また、一時金と年金を組み合わせた受け取り方法を選べる場合もありますので、できる限りそれぞれの控除額の範囲内に収まるように設定して、課税対象になる所得を減らすという作戦を立てることもできます。
 
ご自身の状況を勘案して試算してみる(税理士に試算してもらう)ほか、金額以外のメリット・デメリット(使い勝手など)も含めて検討して、都合のよい方法を選択しましょう。
 

(出典)
国税庁「退職金と税」
「No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)」
「No.1600 公的年金等の課税関係」
「No.2260 所得税の税率」
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表
 

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