駅徒歩10分の土地が空いています。より稼げるのはアパート経営?それとも駐車場?
この記事では、収益性・初期費用・管理のしやすさなど、複数の観点から比較し、駅近の土地活用で適切な判断ができるよう解説いたします。
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目次
アパート経営と駐車場経営の基本的な違いとは
アパート経営と駐車場経営は、どちらも土地を活用した収益事業ですが、必要な準備やリスク、収益モデルがまったく異なります。表にて両者の主な違いをまとめました。
表
| 項目 | アパート経営 | 駐車場経営 |
|---|---|---|
| 初期投資 | 数千万円(建物建築費) | 数百万円〜(整地・舗装) |
| 月額収益 | 家賃収入(1戸5〜8万円×戸数) | 駐車料金(1台1万〜2万円) |
| 利回り | 約5%〜8%(空室リスクあり) | 約3%〜6%(稼働率に依存) |
| 管理負担 | 入居対応・修繕などが必要 | メンテナンス中心で手間が少ない |
| 流動性(売却) | 売却しにくい | 更地に近く、売却しやすい |
このように、収益性だけでなく、初期費用や管理負担にも大きな違いがあります。
アパート経営は高収益が期待できる一方で空室リスクに注意が必要
アパート経営は、毎月の家賃収入が安定すれば高い収益性を確保できる方法です。特に駅から徒歩10分圏内の立地であれば、入居希望者の需要も一定以上見込める可能性があります。しかし、それでも注意したいのが「空室リスク」です。
空室が続けば、家賃収入がゼロになり、ローン返済や固定費の負担が重くのしかかります。また、建物が老朽化するにつれてリフォームや修繕費用も増えるため、長期的なキャッシュフローの見通しが必要です。
さらに、建物の設計や間取り、近隣競合物件とのバランスも大きく影響します。「駅近だから満室になるだろう」という楽観的な見込みではなく、地元の賃貸需要をリサーチした上で計画を立てることが成功の鍵となります。
駐車場経営はリスクが低く手軽だが収益も限定的
駐車場経営は、初期投資を抑えながら安定した収益を見込める手法です。整地と舗装を行えば、短期間で運用を開始できるため、「すぐに活用したい」「建築資金がない」という方には向いています。また、定期的なメンテナンスさえ行えば手間も少なく、会社員や高齢者の方でも始めやすいという利点があります。
ただし、月額1万円前後の駐車料金であれば、仮に10台分あっても月10万円程度の収益にとどまります。表面的な利回りは良く見えても、土地価格が高いエリアでは収益性が見劣りする可能性もあります。
駅徒歩10分圏内であっても、周辺に月極駐車場が多かったり、近隣住民が車を所有していないエリアだったりすると、稼働率が伸びない恐れもあるため、事前の需要調査は欠かせません。
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アパートと駐車場、それぞれのメリットとデメリットを比較
それぞれの活用法について、以下にメリット・デメリットをまとめました。これにより、自分の資金状況や目的に合った選択がしやすくなるでしょう。
アパート経営のメリットとデメリット
・家賃収入が高く、長期的に見て安定収益につながる
・減価償却による節税効果が期待できる
・立地によっては資産価値が上昇する可能性もある
・初期投資が大きく、ローン返済のプレッシャーがある
・空室や滞納などリスクが高い
・建物のメンテナンスや管理に手間がかかる
駐車場経営のメリットとデメリット
・少額から始められ、流動性も高い
・空き地としての状態に近いため売却しやすい
・運営がシンプルで手間がかからない
・収益が限定的で、長期的な利益が見込みづらい
・固定資産税や舗装メンテナンスなどの支出は発生する
・周辺需要の変化で急激に稼働率が下がる可能性がある
決め手は初期投資と資金回収までの時間にある
どちらの方法を選ぶかは、最終的には「どれくらいの初期投資が可能か」「何年で回収したいか」という視点が重要です。アパートは初期費用が数千万円単位になりますが、満室運営ができれば10〜15年で投資を回収できるケースもあります。
一方、駐車場は低リスクで始められるものの、投資回収までに時間がかかりやすく、また突発的な収益増も見込めません。そのため「大きく稼ぎたい」という方には物足りないかもしれません。
土地の面積、形状、近隣の交通量や住民層によっても、向いている活用方法は異なります。収益だけでなく、資産の流動性や将来の活用方法も視野に入れて選択することが大切です。
まとめ
駅徒歩10分の土地という条件は、アパート経営にも駐車場経営にも適しています。ただし、それぞれに異なる特徴があり、アパートは収益性が高い反面、初期投資や管理負担が重く、駐車場は手軽な反面、収益性に限界があります。
大きなリターンを狙いたい方は、事前調査を徹底したうえでアパート経営を検討するのがよいでしょう。一方で、管理の手間をかけたくない方や資金に余裕がない方には、駐車場として活用するほうが無理のない選択です。
どちらを選ぶにしても、事業である以上、感覚ではなく数字と情報に基づいて判断することが成功への近道です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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