隣が空き地のままは不安…「近隣トラブル予防」としての土地購入はアリ?固定資産税と活用リスクはどのくらい?

配信日: 2025.08.15
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隣が空き地のままは不安…「近隣トラブル予防」としての土地購入はアリ?固定資産税と活用リスクはどのくらい?
住んでいる家の隣が空き地のままだと、「ごみの不法投棄があるのでは」「不審者が入り込むのでは」といった不安を抱く方も多いのではないでしょうか。近隣トラブルのリスクを避けるために「いっそ自分で隣地を買ってしまう」という選択肢を検討する方もいます。
 
本記事では、近隣空き地の購入によるメリットと注意点、そして固定資産税や将来の活用に関するリスクまでを分かりやすく解説します。
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活用したい土地の有無

ご計画地もしくは投資物件のエリア

隣地を購入することで得られる安心感とは

隣の土地を自分の名義で所有することには、大きな精神的メリットがあります。他人の手に渡らないという点で、将来の環境変化をある程度コントロールできるようになるからです。
 
たとえば、以下のような心配を解消する効果があります。
 

・突然、アパートや商業施設が建つことによる日当たり・騒音の悪化
・住宅密集によるプライバシーの低下
・ゴミ捨て場や車両の無断侵入などのマナー問題
・空き地のまま放置され雑草や不法投棄の原因となること

 
このような近隣トラブルを未然に防ぎ、住環境を守る手段として「隣地購入」は一定の合理性があるといえます。
 

空き地購入後に発生する固定資産税の仕組みを理解しよう

土地を購入すれば、その瞬間から固定資産税の支払い義務が発生します。住宅が建っていない土地は「更地」として扱われるため、住宅用地に比べて優遇措置が受けられません。
 
表1にて、住宅用地と更地にかかる固定資産税の比較を整理しました。
 
表1

土地の状態 評価額に対する軽減率 課税額の目安(例)
小規模住宅用地 6分の1 約5万円(評価額600万円)
更地 軽減なし 約30万円(評価額600万円)

※筆者作成
 
このように、隣地を購入しても建物を建てなければ、毎年の税負担が6倍前後に跳ね上がるケースもあります。用途が明確でないまま購入すると、「安心のための所有」が逆に経済的な重荷になる可能性もあります。
 

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活用のないまま所有すると維持リスクも増える

土地は持っているだけでもさまざまな管理責任が発生します。隣地を購入しても、何もしなければ以下のようなリスクがつきまといます。
 

・雑草や樹木の管理が必要になり、放置すれば近隣から苦情がくる
・不法投棄や侵入の温床になりやすく、防犯対策が求められる
・市町村から「管理不全土地」として指導される可能性がある
・売却する際に買い手がつきにくく、資産価値が下がることもある

 
「とりあえず購入しておく」という姿勢で所有を続けると、想定以上の手間や費用がかかる恐れがあります。購入後の運用方針までしっかり立てておくことが大切です。
 

購入後の活用例とそのメリット・デメリット

隣地を購入するだけでなく、何らかの形で活用すれば、税負担や維持コストの軽減につながります。表2に活用例とそれぞれの特徴をまとめました。
 
表2

活用方法 メリット デメリット
駐車場にする 比較的手軽に始められ、収益化できる 収益性が低く、固定資産税は軽減されない
庭や家庭菜園にする プライバシー向上や趣味の空間にできる 住宅用地ではないため税軽減は受けられない
増築して一体活用する 固定資産税が軽減される可能性がある 増築に伴う費用と手続きが必要
太陽光発電を設置 初期投資後は安定収入が得られる可能性 導入コストが高く、適地である必要がある

※筆者作成
 
将来的に使う予定があるなら、早めに整備して活用に転じる方が合理的といえます。
 

隣地購入に向いている人の特徴とは

すべての人にとって隣地購入が得策というわけではありません。以下のような方には、購入を検討する価値があります。
 

・現在の住環境を将来的にも守りたいという強い意志がある方
・十分な現金余力があり、固定資産税の負担にも対応できる方
・将来的に子ども世帯の家を建てる予定がある方
・自宅の増築や事業用スペースとして活用したい方

 
逆に、具体的な活用方針がない方や、維持管理に手間をかけたくない方は慎重に検討する必要があります。
 

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まとめ

隣が空き地のままという状況に不安を感じ、自分で購入してしまうという選択肢は、住環境を守るという意味では一定の合理性があります。しかしその一方で、土地の所有には固定資産税や管理負担といった現実的なコストも伴います。
 
何もしないまま所有するのではなく、早い段階で活用方法を検討したり、税金の軽減策を視野に入れることで、より持続可能な土地所有が可能になります。近隣トラブルを未然に防ぐという目的と、資産としての活用を両立させるためには、事前の計画と情報収集が不可欠です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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