祖父が残した「5000万円のこだわり注文住宅」…住む人がいない場合、手放すべき?迷ったときの判断基準は?

配信日: 2025.08.24
この記事は約 3 分で読めます。
祖父が残した「5000万円のこだわり注文住宅」…住む人がいない場合、手放すべき?迷ったときの判断基準は?
祖父がこだわって建てた注文住宅。広く立派な造りで、当時は5000万円もかかった住まいですが、今では誰も住んでいないといった状況に、家族として「残すべきか」「手放すべきか」と迷うこともあるでしょう。愛着や思い出がある一方で、固定資産税や維持費の負担がのしかかる場合もあります。
 
本記事では、空き家となった高額注文住宅をどう扱うべきか、手放すか維持するかの判断基準を明確にしながら、最適な選択を導くための視点をご紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

はじめての注文住宅なら

おすすめポイント

・複数の注文住宅会社へ一括プラン作成依頼が可能!【無料】
・無料で専門アドバイザーに相談が可能!※オンライン可
・利用者希望以外に営業連絡なし!

無料でアドバイザーに相談! 公式サイトを見る

まず考えるべきは「現実的な負担と価値のバランス」

注文住宅であっても、使われないままでは「負の資産」となる可能性があります。特に表1にあるような維持費や税金が発生する以上、住む予定がなければコスト面を冷静に見直す必要があります。
 
表1

項目 年間の平均費用例(目安)
固定資産税 15万〜25万円前後
火災保険・地震保険 5万〜10万円
維持管理費(点検・修繕) 10万円以上(雨漏りや老朽化対応)

※筆者作成
 
祖父の注文住宅が鉄筋コンクリート造で高品質であったとしても、使われない期間が長くなるほど、建物は劣化し、売却時の評価額も下がってしまう傾向にあります。
 

「住む予定があるかどうか」で方向性が大きく変わる

住む人が今後出てくる見込みがあるかどうかで、残すか手放すかの選択肢は変わってきます。「想い」と「資産価値」のバランスを見極め、家族内で冷静に話し合うことが、後悔しない選択につながります。
 

売却するか、貸し出すか、それぞれのメリットと注意点

誰も住む予定がない場合、「売るか貸すか」が現実的な選択肢になります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、表2を参考に状況に応じて検討しましょう。
 
表2

選択肢 メリット デメリット
売却 固定費負担がなくなる、現金化できる 思い出が手放される、相場によって価格差が大きい
賃貸 家賃収入が得られる、資産として残せる 修繕費・管理費の負担、入居者リスクがある

※筆者作成
 
特に築年数が10年以上経っている住宅では、内装のリフォームが必要な場合もあるため、賃貸活用するには一定の初期費用も想定されます。
 

はじめての注文住宅なら

おすすめポイント

・複数の注文住宅会社へ一括プラン作成依頼が可能!【無料】
・無料で専門アドバイザーに相談が可能!※オンライン可
・利用者希望以外に営業連絡なし!

無料でアドバイザーに相談! 公式サイトを見る

「感情」と「現実」どう折り合いをつけるか

祖父の想いが込められた注文住宅を手放すという決断をするにあたって、気持ちの整理はつきにくいものです。しかし、相続人全員が維持に同意しており、今後も使う予定がないまま時間だけが過ぎていくようであれば、現実的な選択に目を向けるべきタイミングかもしれません。
 

判断基準の整理方法

感情面:「祖父の想いをどう残したいか」

経済面:「維持費や税負担に耐えられるか」

資産面:「今後の売却価値や流動性はどうか」

 
この3つを「紙に書き出す」など、視覚化することで、家族間での共通認識を得やすくなります。
 

おすすめ関連記事

 

判断を迷ったときに相談すべき専門家

大切な家をどうすべきか迷ったときは、専門家に相談することで新たな視点が得られます。表3のような窓口を活用すると、具体的な選択肢を整理しやすくなります。
 
表3

専門家 提供できる支援
不動産会社 売却価格の査定、賃貸利回りの試算
ファイナンシャルプランナー 維持費・老後資金とのバランスシミュレーション
税理士 相続税や譲渡所得税の試算
家族信託の専門家 相続トラブルを防ぐための信託設計

※筆者作成
 
専門家の意見をもとに、「感情ではなく数字で判断する」ことが、納得感のある結論へと導いてくれます。
 

まとめ

祖父が残した注文住宅は、家族にとって大切な象徴です。しかし、誰も住まないまま放置すると、建物は劣化し、経済的な負担も増していきます。
 
手放すかどうかを迷ったときは、「使う予定があるか」「維持できるか」「資産価値はあるか」という3つの軸で判断しましょう。感情に流されず、現実的な選択をすることで、祖父の家を単なる負債ではなく、「きちんと向き合った大切な財産」として未来へつなげていくことができます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

はじめての注文住宅なら

おすすめポイント

・複数の注文住宅会社へ一括プラン作成依頼が可能!【無料】
・無料で専門アドバイザーに相談が可能!※オンライン可
・利用者希望以外に営業連絡なし!

無料でアドバイザーに相談! 公式サイトを見る

  • line
  • hatebu