住宅ローン残債が“まだ2000万円”ある家を売却!売却額で「完済できない」場合どうなる?

配信日: 2025.09.18
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住宅ローン残債が“まだ2000万円”ある家を売却!売却額で「完済できない」場合どうなる?
住宅ローンの返済がまだ2000万円以上残っている状態で、自宅を売却したいと考えたとき、売却額がローン残高を下回るとどうなるのでしょうか。このようなケースでは、単に売って終わりとはいきません。
 
本記事では、住宅ローン残債がある不動産を売却する際に起こりうる問題とその対処法、売却額でローンを完済できない場合の対応策を分かりやすく解説します。
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売却額がローン残債に満たないと家は売れないのか?

住宅ローンを完済せずに不動産を売却する場合、原則として売却時に残債をすべて返済する必要があります。なぜなら、住宅ローンには抵当権という担保が設定されており、完済しなければ抵当権を抹消できないからです。抵当権が付いたままの家は、買主にとってリスクがあり、金融機関も所有権の移転を認めません。
 
そのため、売却額でローンを完済できない「オーバーローン」の状態では、残りの借金をどう補うかという問題が発生します。
 

ローン残債がある家を売却する際の選択肢

売却額でローンを完済できない場合、表1のいずれかの方法で対応することが一般的です。
 
表1

対応策 概要
自己資金で差額を補う 売却額と残債の差額を現金で支払う方法。貯蓄がある場合や親族から援助を受けられる場合に有効。
住み替えローンを利用する 新たな物件に住み替える際、売却によって完済できなかった残債を新しい住宅ローンに組み込む方法。
任意売却を行う 金融機関の同意を得て、市場価格で売却を行い、残債は分割返済する手続き。返済困難な状況で用いられる。
投資家への売却
(リースバック含む)
自宅を売却し、買主から借りて住み続ける方式。まとまった資金を得つつ、引越しの必要がない。

※筆者作成
 
住み替えローンとは、売却によって完済できなかった住宅ローンの残高を、新たに購入する家のローンに加えて一本化する制度です。たとえば、売却で1800万円の収入を得てもローンが2000万円残っている場合、200万円の不足分も含めて3000万円の新居購入資金として借り入れが可能になります。
 
ただし、住み替えローンの審査は通常の住宅ローンよりも厳しくなります。収入や勤務年数、信用情報などに加え、住み替え後の支出増加にも対応できるかどうかが見られるため、あらかじめ返済シミュレーションを行うことが重要です。
 

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任意売却という選択肢

任意売却とは、住宅ローンの返済が難しくなった際、債権者(金融機関)の合意を得て、不動産を市場価格で売却する方法です。競売よりも高値で売れる可能性があり、売却後も残債を少しずつ返済していく仕組みです。
 
任意売却のメリットは以下の通りです。
 

・引越し費用を一部確保できる可能性がある
・市場価格での売却により残債が少なくなる
・債務整理として信用情報に登録されるが、競売より影響は小さい

 
ただし、金融機関との協議が必要であり、専門の不動産業者や弁護士のサポートが不可欠です。
 

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売却額がローン残債を上回るケースはどうなる?

一方、売却額が住宅ローン残債を上回った場合は、売却によって残債を完済したうえで、差額を手元に残すことができます。たとえば、ローン残高が2000万円で売却額が2400万円だった場合、完済後に400万円が自由に使える資金として戻ってきます。
 
この差額は、次の住居の購入資金や引越し費用に充てるなど、売却後の生活を安定させるために有効活用できます。そのため、相場より高く売却する戦略や、リフォームによる価値向上も検討する価値があります。
 

住宅ローン残債がある場合の売却は事前準備がカギ

住宅ローンが2000万円残っている状態で自宅を売却する場合、売却額がローン残債を上回るかどうかが大きな分かれ道になります。完済できない場合には、住み替えローンや任意売却などの選択肢を検討する必要があります。
 
自己資金での補填が難しい場合は、専門家と相談のうえ、金融機関と交渉を進めることが重要です。住宅ローンが残っていても売却できる道はありますので、あきらめずに正しい知識と準備を持って対応することが、トラブル回避と生活再建の第一歩となります。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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