注文住宅に「4000万円」投じても…郊外だと売却額は「2500万円」に!? 土地の立地でこんなに変わる?

配信日: 2025.09.28
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注文住宅に「4000万円」投じても…郊外だと売却額は「2500万円」に!? 土地の立地でこんなに変わる?
こだわり抜いた間取りや高性能設備を盛り込んだ注文住宅。
 
4000万円をかけて理想の家を建てたとしても、いざ売却する際に2500万円程度の査定がつくケースもあります。特に郊外や地方では、立地によって資産価値が大きく左右されるため、思ったより低く評価されて驚くことも少なくありません。
 
この記事では、注文住宅の価値が立地によりどのように変動するのか、なぜ郊外では売却価格が下がるのかについて詳しく解説します。
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建物の価値は時間とともに下がる一方で、土地の価値は「立地」で決まる

注文住宅を建てる際に多くの人が勘違いしがちなのが、「高額な住宅を建てれば将来高く売れる」という認識です。
 
確かに新築時点では内装も設備も最新で高評価を得やすいですが、住宅の価値は築年数とともに下落していくのが一般的です。特に木造住宅の場合、築20年を超えると建物評価はほぼゼロに近くなり、売却価格のほとんどが「土地の価値」によって決まるようになります。
 
ここで重要になるのが「立地条件」です。たとえ注文住宅に4000万円をかけたとしても、それが交通の便が悪い郊外に建てられていた場合、売却時には土地の評価が上がりにくく、結果的に2500万円前後の査定しかつかないこともあります。
 
これは建物自体の良し悪しではなく、市場ニーズにおけるエリアの人気度やアクセス利便性の差によって評価が大きく変わってしまうという現実なのです。
 

郊外の注文住宅はなぜ売却価格が下がりやすいのか?

都市部と比べて郊外の住宅が低く評価されがちなのは、多くの複合的な要素が影響しています。まず第一に挙げられるのが「人口減少と需要の縮小」です。郊外エリアでは若年層の流入が減り、高齢化が進む中で住宅の需要そのものが減っています。そのため、中古住宅として売りに出しても買い手が見つかりにくく、価格競争が激しくなります。
 
さらに、交通アクセスの悪さや生活インフラの不便さもマイナスポイントです。通勤や通学に時間がかかる、近隣に商業施設や病院が少ないといった点は、購入希望者の選択肢から外れる原因になります。また、災害リスクが高いエリアであれば、それも大きな減点材料となります。
 
このように、どれだけ立派な家であっても、場所によっては市場での評価が下がる要因が数多く存在しているのです。
 

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都市部と郊外で売却価格にどれほどの差が出るのか? 比較データで確認

表1は、同じような注文住宅(敷地面積・築年数・建築費が同等)の物件であっても、「立地条件」によってどれほど売却価格が変わるかを簡易的に示したものです。
 
表1

立地 新築時の建築費 土地評価 売却価格の相場 資産価値維持率
都市部駅近
(徒歩10分以内)
4000万円 高(70万円/坪) 約3500万円〜4000万円 約90%〜100%
郊外
(バス利用・駅から遠い)
4000万円 低(15万円/坪) 約2300万円〜2800万円 約60%〜70%

※筆者作成
 
このように、立地の違いだけで同じような家でも数百万円〜1000万円以上の価格差が出てしまうのが現実です。これは決して特殊なケースではなく、現在の不動産市場では「建物の価値より土地の立地」が評価の中心となっているため、多くの注文住宅オーナーが直面する問題でもあります。
 

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注文住宅を建てるなら「立地選び」は資産価値を守る最大のカギ

マイホームを建てる際には、間取りやデザイン、設備などに目が行きがちですが、実際に長期的な視点で見たときに重要なのは「土地の場所」です。たとえ広い土地が安く手に入っても、それが売却しづらい立地であれば、将来的に大きな損失となって返ってくる可能性があります。
 
そのため、建築前には「10年後、20年後にこの土地に需要があるか?」「転勤や相続が発生した際に売却しやすいか?」といった観点からエリア選定を行うことが非常に重要です。注文住宅は自分の理想を叶える最高の手段ですが、同時に「資産」としての機能を持たせるためには、立地を妥協しない判断力も必要です。
 

注文住宅の価値は建てた瞬間だけでなく将来の売却も視野に入れて判断を

注文住宅に4000万円をかけて建てたとしても、それを建てる土地が郊外であれば、将来的に2500万円程度の売却価格しか見込めないこともあります。建物の魅力や愛着は大切ですが、不動産は「資産」である以上、長期的にその価値を維持できる立地かどうかを見極める必要があります。
 
現在は人口減少社会に入り、ますます不動産の価値が「立地依存型」になっています。これから注文住宅を建てようと考えている方は、設計や仕様に目を向けるだけでなく、「資産としての土地価値をどう守るか」という視点も忘れずに取り入れることが、後悔しない家づくりの第一歩となるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 

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