親から「土地はあるから、建物の分だけでいい」と言われ、注文住宅に前向きになっています…確かに費用は抑えられそうですが、通勤や教育環境などを考えると迷いも。土地付き注文住宅、本当にお得と決めつけていい?

配信日: 2025.12.28 更新日: 2026.01.29
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親から「土地はあるから、建物の分だけでいい」と言われ、注文住宅に前向きになっています…確かに費用は抑えられそうですが、通勤や教育環境などを考えると迷いも。土地付き注文住宅、本当にお得と決めつけていい?
「土地代はいらないから、建物の分だけでマイホームが持てるよ」そんな親の一言で、家づくりが一気に現実味を帯びたという方も少なくないはずです。土地付き注文住宅といえば、費用面でのハードルがぐっと下がり、住宅ローンの負担も軽くなりそうなイメージがあります。でも、本当にそれだけでお得と決めつけてよいのでしょうか?通勤や子育て、将来の資産価値までを考えたとき、見えてくるものは少し違うかもしれません。この記事では、土地付き注文住宅の「表と裏」を冷静に見極め、後悔しない選択をするための視点をお伝えします。

「土地代がいらない」という魅力に飛びつく前に

住宅購入の費用のうち、大きな割合を占めるのが土地代です。そのため、親から土地を譲ってもらえるとなれば、建物費用だけで済み、全体のコストが大幅に抑えられる可能性があります。住宅ローンの総額も減り、月々の返済負担が軽くなることを考えると、確かに大きなメリットに見えるでしょう。

しかし、土地が無料であるという前提が、必ずしも家計にとってプラスになるとは限りません。土地の場所によっては、通勤に時間がかかったり、学校や買い物施設が遠かったりと、日々の生活にかかる負担やコストが増えるケースもあるからです。

また、「土地があるから」と焦って計画を進めると、周辺環境のリサーチや、将来の資産性といった重要な視点を見落としがちになります。初期費用が安く済むことと長く満足して暮らせることは、必ずしも一致しないということを、まずは冷静に受け止める必要があります。

暮らしやすさは「土地の条件」で大きく変わる

土地があるからといって、そこに家を建てるのが本当に自分たちに合っているかは別問題です。たとえば通勤に片道1時間以上かかるような立地だと、毎日のストレスや時間の消耗が積み重なり、結果として「やっぱり違ったかも」と後悔することにもつながりかねません。

また、子育て世帯にとっては、周辺に保育園や小学校があるか、治安や交通量はどうか、子どもが成長したあとに通学や進学に困らないかといった要素も重要です。親世代が暮らしてきた土地が、次世代にとってもベストな環境とは限らないのです。

さらに、地盤の強さや上下水道の整備状況、建築条件や接道の幅といった、建物を建てる上での技術的な条件も見逃せません。いくら土地が無償でも、造成費やライフラインの整備に思わぬ費用がかかることがあり、結果的に「土地代ゼロ」のはずが高くつくこともあります。

「資産」としての土地の価値も冷静に見ておく

もう一つ、意外と見落とされがちなのが土地の将来性です。今の暮らしやすさだけでなく、将来的に売却したり貸したりする可能性があるなら、その土地の資産価値や需要も見ておくべきです。

たとえば、駅から遠く周辺に商業施設が少ない場所や、高齢化が進む地域では、今後の地価下落や空き家リスクが懸念される場合もあります。逆に、都市部や再開発が進んでいるエリアであれば、土地を持ち続けることで資産としての価値が高まる可能性もあるでしょう。

土地の資産性は、住宅ローンや老後資金の備え、相続の際にも大きな影響を与えます。だからこそ、目の前のメリットだけにとらわれず、長期的な視野でその土地の価値を考えることが重要です。

まとめ:「土地付き=お得」と決めつけず、家族の暮らしに合っているかを軸に

たしかに、親から土地を譲ってもらえるのは大きなチャンスです。初期費用が抑えられ、住宅ローンの負担が減ることは家計にとって魅力的です。しかし、「土地があるからここに建てるべき」と思い込んでしまうと、将来的に選ばなければよかったという後悔を生む可能性もあります。

最終的に大切なのは、「その土地が自分たち家族のこれからの暮らしに本当に合っているか」という視点です。立地、利便性、生活のしやすさ、将来の資産価値──それらをしっかり見極めたうえで、「ここでなら安心して暮らせる」と思えるかどうか。

土地の価値は、価格だけでは測れません。無料だから得、お金がかかるから損ではなく、自分たちの人生にとって価値があるかどうかが、本当に大事な判断軸なのです。焦らず、丁寧に向き合うことが、後悔のない家づくりにつながっていきます。

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