親が施設に入り、「誰も住まない実家の維持費」が家計をじわじわ圧迫しています…このまま固定資産税だけ払い続けるのは現実的? それとも思い切って売却して老後資金に回すべき?
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
住まない家にかかるコストは、意外と重い
「誰も住んでいないから、放っておいてもいい」と思われがちな空き家ですが、実際にはそうはいきません。たとえ誰も住んでいなくても、毎年の固定資産税はかかりますし、庭の草木が伸び放題になれば近隣からの苦情も来かねません。さらに、屋根や外壁の劣化、水道管の破損、シロアリ被害など、放置したことで損傷が進めば、将来的な処分コストが膨らむリスクも抱えています。
特に古い住宅では、修繕にかかる金額が高額になることも多く、「住む予定がないのにお金だけが出ていく」という状況になりがちです。年に一度の帰省のたびに掃除や点検をしても、居住者がいない家はあっという間に傷んでしまうのです。
つまり、「維持しているだけで負担が増え続ける」という現実をしっかり受け止める必要があります。
「将来使うかもしれない」なら、いつ・誰が・どんな用途で?
実家を手放せない理由として多いのが、「将来使うかもしれないから残しておきたい」という思いです。けれども、そのいつかが具体的でないまま維持を続けていると、気づけば10年、20年と経過し、その間ずっと維持費を払い続けることになります。
また、「子どもが将来使うかもしれない」という希望がある場合も、本人の仕事や結婚、生活スタイルによって実現性は低いケースがほとんど。特に、実家の場所が通勤や生活に不便な立地であれば、家族の誰も使わないまま老朽化が進み、負の資産となってしまうリスクが高まります。
「誰が、どのタイミングで、どう使うのか」が明確でない限りは、思い切って売却という選択肢を現実的に検討すべき時期かもしれません。
売却して老後資金に回すという選択も自分と家族を守る手段
空き家を売却するということは、思い出の場所と別れるという意味でもあり、心理的なハードルは確かに高いでしょう。しかし、見方を変えれば、今のうちに資産を現金化することで、**将来の生活費や医療費、不測の出費に備える自衛策にもなります。
また、固定資産税の支払いがなくなれば、家計の月々の負担も軽くなり、精神的なゆとりにもつながります。自分の老後だけでなく、子どもや家族に将来「処分してほしい」と依頼する負担を残さないという意味でも、今のうちに決断しておくことは、残す優しさにもつながる判断です。
仮に売却するかどうか迷っている場合でも、不動産会社などに相談して査定だけ取っておくことで、いつでも行動に移せるよう備えておくことは可能です。
まとめ:住まない実家は感情だけでは守れない
親が施設に入り、誰も住まなくなった実家。それはたしかに思い出が詰まった場所かもしれません。でも、家は人が住んでこそ守られるものであり、放置すればお金と労力だけがかかっていきます。
固定資産税を払い続けることが家計を圧迫していると感じた時点で、それはひとつのサインです。老後資金への備え、今後の暮らしの安定、家族への負担軽減──そうした現実を見据えて行動することは、決して冷たいことではありません。
「住まない実家」に費やすお金と時間を、「これからの自分と家族の暮らし」のために使う。その選択は、**未来を守る前向きな手放し方になるはずです。