親から相続したマンションは、早めに売却したほうが結果的に得なのでしょうか? 私自身はすでに持ち家があり「このまま持っていても使い道がありません」
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使わないマンションは毎月の固定費が積み上がる
区分所有のマンションは、住んでいなくても管理費と修繕積立金が基本的に発生します。修繕積立金は、将来の大規模修繕のために毎月積み立てる仕組みで、額が不足すると必要な修繕ができないリスクもあると国土交通省のガイドラインで説明されています。住まないまま長く持つほど、固定費の負担が重く感じやすくなります。
さらに固定資産税などの税金、空室の通風や清掃、設備の故障対応も必要になりがちです。使い道がないなら、まず年間の持ち出し額を出して見える化するのが第一歩です。
売却の税金は相続ならではの有利不利がある
相続したマンションを売ると、譲渡所得として税金がかかる場合があります。所有期間が5年を超えると長期譲渡所得になり、税率は所得税15パーセントと住民税5パーセントが基本と国税庁が示しています。
相続の場合、所有期間はあなたの相続開始からではなく、被相続人が取得した時期を引き継ぐ点も重要です。親が長く保有していたマンションなら、売却時点で長期扱いになりやすく、税率面で不利になりにくいことがあります。
また、相続税を払っている人は、一定期間内の売却で相続税の一部を取得費に加算できる特例があります。相続開始の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売ることが要件の一つです。売る時期が遅れると使えなくなる可能性があるため、得を狙うなら期限管理が大切です。
相続した空き家の売却で譲渡所得から最大3000万円を控除できる特例もありますが、対象要件が細かく、相続人が3人以上の場合は控除上限が2000万円になるなどの注意点も示されています。マンションが対象になるかは物件状況で変わり得るため、使えるかどうかを先に確認すると判断が早くなります。
結論は早めが有利になりやすいが、急いで安売りしない手順が大事
使い道がないなら、保有コストを垂れ流すより、現金化して家計や資産配分を整えるほうが納得しやすいです。ただし、焦って売り急ぐと価格で損をする可能性があります。おすすめは、管理費と修繕積立金、固定資産税を年額にし、月いくらの持ち出しかを把握すること。
そのうえで、売却にかかる仲介手数料などの譲渡費用と、税金の概算を見積もり、売却時期の優先度を決めます。税制の期限が近い場合は、先に税の手当てをしてから売り方を選ぶと安全です。
まとめ
相続マンションは、使わないなら固定費が積み上がりやすく、持ち続けるほど負担が見えやすい資産です。売却では譲渡所得税が絡みますが、相続では所有期間の引継ぎや取得費加算など有利になり得る制度もあります。得に近づけるコツは、保有コストを数字で把握し、特例の期限を確認し、焦らず適正な売り方を選ぶことです。
出典
国税庁 No.3208 長期譲渡所得の税額の計算
国税庁 No.3270 相続や贈与によって取得した土地建物の取得費と取得の時期
国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
国税庁 No.3306 被相続人の居住用財産 空き家を売ったときの特例
国土交通省 マンションの修繕積立金に関するガイドライン 令和6年6月改定
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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