父のマンションを相続したのですが、住宅ローンは終わっている一方、毎月の管理費と固定資産税が負担に…。相続したマンションは、貸すより売却したほうが安心でしょうか?

配信日: 2026.03.28
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父のマンションを相続したのですが、住宅ローンは終わっている一方、毎月の管理費と固定資産税が負担に…。相続したマンションは、貸すより売却したほうが安心でしょうか?
ローンが終わっているのに負担が重いのは、マンションがローン以外の固定費で動く資産だからです。貸すと家賃収入が入るメリットがありますが、空室や修繕、管理の手間が増えます。売ると手間は減りますが、売却益が出れば税金が発生します。安心を優先するなら、金額だけでなく、将来の手間とリスクを判断するのがよいでしょう。
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貸す場合、空室と修繕のリスクは避けられない

賃貸にすれば家賃収入が見込め、管理費と修繕積立金、固定資産税の支払いを家賃で賄える可能性があります。ただし、空室になれば家賃はゼロでも固定費は残ります。さらに、入退去の原状回復や設備交換など、突発的な支出が出やすいです。
 
修繕積立金は将来の修繕工事に備える積立で、必要な修繕ができないと資産価値維持が難しくなると国土交通省のガイドラインで説明されています。賃貸は回れば強いですが、回らない期間の負担と手間を許容できるかが分かれ目です。
 

売却は手間とリスクを減らせるが、譲渡所得の税金は確認が必要

売却で大きいのは、管理の手間と空室リスクが消えることです。特に自分の持ち家があり、今後住む予定もないなら、現金化して生活防衛資金や老後資金に回すほうが安心につながる人も多いです。
 
一方で、売却益が出ると譲渡所得の税金がかかります。長期譲渡所得は税率が所得税15パーセントと住民税5パーセントが基本で、所有期間が5年を超えるかどうかで区分されます。相続の場合、取得の時期は被相続人の取得時期を引き継ぐため、親が長年保有していたマンションなら長期扱いになりやすい点は安心材料です。
 
また、相続税を払っている場合は、一定期間内の売却で相続税の一部を取得費に加算できる特例があります。使える期限があるため、売る可能性があるなら早めに確認しておくと判断材料になります。
 

安心の基準は手取りではなく、今後の管理を自分が続けられるか

貸すか売るかで迷うときは、家賃の見込みだけでなく、管理を誰が担うかを決めることが重要です。管理会社に委託しても、最終判断はオーナーに残ります。遠方で立会いが難しい、健康面で対応が不安、相続人が複数で意思決定が遅れそう、こうした事情があるなら、売却の安心は大きくなります。
 
逆に、立地が良く需要が強い、家賃で固定費を十分に上回る、管理を任せられる体制があるなら、賃貸で回す選択も合理的です。判断は、家賃収入から管理費や税金、空室リスク分の予備費を引いた後に、どれだけ残るかで行うと現実的です。
 

まとめ

相続マンションはローンがなくても固定費がかかるため、賃貸で回すなら空室と修繕のリスクを吸収できる仕組みが必要です。売却は手間とリスクを減らし、現金として自由度が高い一方、譲渡所得税の確認が欠かせません。あなたが何を安心と感じるか、管理を続けられるかを基準に、税の特例期限も含めて判断すると後悔が減ります。
 

出典

国土交通省 マンションの修繕積立金に関するガイドライン 令和6年6月改定
国税庁 No.3208 長期譲渡所得の税額の計算
国税庁 No.3270 相続や贈与によって取得した土地建物の取得費と取得の時期
国税庁 No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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