相続したマンションを売ったお金を兄弟で分ける話になっていますが、弟から「今は相場が悪いから待とう」と言われています。ただ、その間も管理費や税金はかかり続けます。早く現金化したほうがいいのでしょうか?
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待つコストを年額で出すと、判断が楽になる
まず、待っている間にかかるお金を足します。管理費と修繕積立金、固定資産税、火災保険、最低限の空室管理費です。修繕積立金は将来の修繕工事に備えるための積立で、長期修繕計画に基づき月々積み立てる仕組みと国土交通省が説明しています。住んでいなくても基本的にゼロにはならないため、待つほど累計が膨らみます。
この年額が例えば40万円なら、1年待つには40万円分の値上がりか、売却条件の改善が必要になります。ここまで数値化できると、議論がしやすいでしょう。
決定が遅れるほどトラブルが増えやすい
兄弟での共有は、売却には全員の合意が必要になりやすく、意思決定が遅れるとさらに揉めやすくなります。共有物の分割は請求できるという民法の考え方もあり、最終的には法的手段で決断をくだすことも可能ですが、時間も費用もかかります。
税制の期限がある特例は、待つほど不利になる
相続税を払っている場合、相続税の一部を取得費に加算できる特例は期限があり、相続開始の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までの譲渡が要件の一つです。待って期限を過ぎると、売却益の税負担が増える可能性があります。
また、相続した空き家の譲渡所得から一定額を控除できる特例は、適用期間が定められ、相続人が3人以上の場合に控除上限が下がるなどの条件も示されています。マンションが要件に当てはまるかは確認が必要ですが、特例の存在が、いつ売るかの判断材料になります。
早く現金化が向くケースと、待つ価値があるケース
早く現金化が向くのは、誰も使う予定がなく、持ち出しが大きい、共有者の意見が割れやすい、税制の期限が迫っている、といった場合です。現金化すれば議論に集中でき、管理のストレスが減ります。
待つ価値があるのは、直近で大規模修繕が予定されており修繕後に売りやすくなる、近隣の再開発など価格上昇の材料が明確、賃貸で固定費を十分に賄える、といった場合です。この場合も、待つ期間と目標価格を具体的に決め、だらだらと待たないことが重要です。
まとめ
相場が悪いから待つ判断は、待つコストを上回る見込みがあって初めて合理的になります。管理費や修繕積立金、税金を年額化し、何円上がれば待つ価値があるかを兄弟で共有しましょう。
さらに取得費加算など期限のある特例は、待つほど不利になる場合があります。目標と期限を決められないなら、早めに現金化して共有を終わらせる方が結果的に得になりやすいです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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