相続した土地を活用したいです。「アパート経営」なら収入が見込めると聞きますが、駐車場経営と比べると準備や費用はどのくらい違うのでしょうか?

配信日: 2026.04.20
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相続した土地を活用したいです。「アパート経営」なら収入が見込めると聞きますが、駐車場経営と比べると準備や費用はどのくらい違うのでしょうか?
相続した土地を活用する方法として、「アパート経営」と「駐車場経営」はよく比較されます。アパート経営は安定した家賃収入が期待できる一方で、費用や手間がかかるイメージがあるかもしれません。では実際に、駐車場経営と比べてどれくらい違うのでしょうか。
 
本記事では、初期費用や準備の手間などを中心に、両者の違いを解説します。
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アパート経営と駐車場経営の基本的な違い

アパート経営と駐車場経営は、同じ土地活用でも仕組みが大きく異なります。アパート経営は建物を建てて入居者から家賃を得るビジネスです。一方で駐車場経営は、土地を整備して車の駐車スペースとして貸し出し、利用料を得る形になります。
 
アパート経営の特徴は、1坪あたりの収益性や満室時の利回りが、駐車場経営に比べて高い傾向にある点です。複数の部屋を貸し出すことで、毎月まとまった家賃収入が期待できます。ただし、空室が出ると収入全体が大きく減少するリスクがあります。また、建物の維持管理や修繕、設備更新などの費用や手間も必要になります。
 
一方で駐車場経営は、一般的にアパート経営よりも収入単価や利回りが低めですが、管理負担や運営リスクが比較的少ないとされます。1台分が空いても、その分の収入が減るという点はありますが、全体的な収入への影響は入居者ごとに大きく左右されるアパート経営に比べるとやや緩やかな傾向にあります。
 
このように、アパート経営は収益性を重視する一方で、駐車場経営は比較的管理負担やリスクを抑えやすいという点で、収益性と安定性のバランスが異なります。
 

初期費用はどれくらい違う? 具体的な目安を比較

初期費用の差は、アパート経営と駐車場経営の最も大きな違いの一つです。アパート経営では建物を建築する必要があるため、一般的には数千万円から、規模によっては1億円以上の費用がかかることも多くあります。
 
例えば、木造の小規模アパートでも、100坪程度の規模では約4800万円~1億円前後程度かかるケースが報告されています。
 
さらに、設計費や各種申請手数料、上下水や電気・ガスなどのライフライン工事、外構工事や設備費なども加わるため、トータルの投資額は大きく膨らみます。
 
多くの場合、自己資金は初期費用の10~30%程度とし、残りを金融機関からの融資で補う形で始められることも多くあります。借入れを伴うため、返済計画や空室リスクを慎重に想定することが重要です
 
一方、駐車場経営は比較的低コストで始められる傾向があります。砂利を敷くだけの簡易な月極駐車場であれば、数十万円からスタートできるケースもありますが、規模や舗装の有無で数十万円~約200万円程度に幅が広がります。
 
コインパーキングとして運営する場合でも、土地整備と機械設備を含めて、一般的に200万円~500万円程度が初期費用の目安とされています。
 
このように、初期費用はアパート経営の方が圧倒的に高く、その分、借入金利や返済期間、空室率、修繕・維持費用などによるリスクも大きくなる傾向があります。一方で、駐車場経営は初期投資が抑えられる一方で、単価や収益性が低い点に注意が必要です。
 

準備や運用の手間はどちらが大きいのか

準備や運用の手間についても大きな違いがあります。アパート経営では、建築計画の立案から施工会社の選定、融資の手続きなど、スタートまでに多くの工程があります。さらに、入居者募集や契約手続き、家賃管理、クレーム対応など、運用開始後もやるべきことが多くなります。
 
管理会社に委託することで業務負担を減らすことは可能ですが、その分、管理費(家賃の数%程度)が毎月発生します。また、建物の老朽化に伴い、定期的な修繕や設備更新の費用も発生します。これらの費用を見込んで資金計画を立てておかないと、運用中に資金繰りが切迫するリスクがあります。
 
一方で駐車場経営は、比較的シンプルです。月極駐車場であれば契約管理が中心で、大きなトラブルは少ない傾向にあります。コインパーキングの場合も、運営会社に委託すれば日常的な管理は任せられます。
 
ただし、収益が低い分、大きな利益を得るのは難しい点には注意が必要です。手間が少ない分、収益も控えめというバランスになります。
 

土地活用は収益だけでなくリスクも含めて判断することが大切

アパート経営と駐車場経営は、それぞれにメリットとデメリットがあります。アパート経営は高い収益が期待できる反面、初期費用やリスクが大きく、長期的な運用が前提となります。一方で駐車場経営は、低コストで始められ、手間も少ないですが、大きな収益は見込みにくいです。
 
そのため、どちらが良いかは一概にはいえません。土地の立地や周辺の需要、自分の資金状況によって最適な選択は変わります。例えば、駅近で賃貸需要が高いエリアであればアパート経営が有利になることがありますし、需要が読みにくい場合は駐車場から始めるのも一つの方法です。
 
まずは無理のない範囲で始められる方法を選び、必要に応じて将来的に活用方法を見直すことも検討しましょう。しっかりと比較検討を行えば、自分に合った土地活用を実現できます。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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