しかし、実際に借り換えを行うと手間がかかり、わかりづらいので難しく感じるかと思います。
特に2つの銀行を行き来するわけですから、いつの時点で元の銀行に連絡すればいいのかといった疑問は出てくるでしょう。
そこで住宅ローンの借り換えをするときに、元の銀行への連絡はどのタイミングでするべきかというポイントについて解説していきます。
日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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目次
住宅ローンの借り換え。元の銀行へはいつ連絡するべき?
住宅ローンの借り換えが決まったら、元の銀行へは新しい銀行の本審査に通過したタイミングで連絡するとよいでしょう。
承認されていない状況で連絡しても、審査に落ちてしまえば借り換えが進められません。本審査に通過して新しい銀行からお金を借りられたら、「元の銀行に住宅ローンとして借りていたお金を返済できるめど」がついたことになります。
借り換えをスムーズに進めるためにも、新しい銀行の審査通過後に連絡しましょう。
住宅ローンの借り換えの流れ
新しい借入先が決まったら、まずは事前審査を申し込んでください。事前審査では、およそ以下の項目で判断されます。
・借入時の年齢
・完済時の年齢
・健康状態
・勤続年数
・年収
・返済負担率
・連帯保証
基本的に年齢が重視される傾向にありますが、金融機関によっては多少の違いはあるでしょう。これらの項目を審査されて、通過すれば本審査へと進みます。ただし、事前審査が通ったとしても本審査で否認される可能性もあるため、本審査が承認された時点で元の銀行に連絡するようにしてください。
その後はローン残債の一括返済および抵当権の抹消と設定を行います。抵当権については後述します。これらが終われば、新しい銀行の返済が始まります。
また、借り換えを円滑に行うためには、ほかの借入先もいくつか候補にあげておくと、たとえ審査落ちしてもすぐに次へと動けます。
審査に通過したら元の銀行へ「全額返済する」と伝える
本審査に通ったら、元の銀行に連絡して「全額返済する」と伝えてください。元の銀行の完済日が、新しい銀行の借入日になります。
ただし、土日や法務局が業務を停止している日は借入日として指定できません。また、新しい銀行にも元の銀行への連絡先を知らせる必要があります。具体的には元の銀行の支店名や担当者名などです。借り換えがスムーズに行われるように、何かあった場合に備えて日中も連絡が取れる電話番号を知らせておきましょう。
元の銀行への返済が完了したら抵当権の抹消と設定を行う
住宅ローンを借りる際、借入先は担保として建物や土地の抵当権を設定します。当然ですが、借入先が変われば元の借入先の抵当権の抹消手続きと登録申請を行う必要があります。
この手続きは、通常新しい銀行が指定する司法書士に依頼します。元の銀行で行われる抵当権抹消と、新しい銀行での抵当権設定登記はほとんどが同時に申請されます。手数料は借り換えした人が負担します。
審査通過前は元の銀行から「金利引き下げ」を条件に引き止められることもある
先述の通り、新しい銀行の本審査に通った時点で、元の銀行へ全額返済の連絡するのが一般的です。ただし、ひとつ念頭に置いておきたいのは、本審査の結果が出ていない時点で元の銀行に連絡すると、解約を引き止められる可能性があるということです。
当然ですが、銀行としてもほかの金融機関に顧客を奪われたくありません。そこで元の銀行は条件として、金利の引き下げを提示してくるのです。実際に、借り換えを考えていると今の借入先に相談したとき、引き止められたといった口コミが多くあります。
そのため、借り換えの手続きや審査が面倒だと感じる人は、審査を受ける前に今の借入先に相談してみるのもひとつの手です。ただし、残りのローン金額や年数が少なければ、銀行としても積極的には引き止めないでしょう。借り換えを決めた時点での年齢や収入の状況によっては、引き止めはないことも頭に入れておいてください。
詳しい借り換えの方法は新しい銀行で教えてもらえる
住宅ローンの借り換えは、銀行によっては順序が違うこともあるため、新しい借入先の銀行に詳しく教えてもらいましょう。元の銀行へ連絡するタイミングなど、不明点はしっかり確認するようにしてください。また、各金融機関では、借り換え前の相談にも乗ってくれています。
問い合わせの方法には以下のような種類がありますので、自分に合った手段で相談してみてください。
・電話(フリーダイヤル)
・インターネット
・店頭(予約が必要)
・資料請求
借り換えを行っている最中は、さまざまな疑問点が浮かんでくると思います。手続きの状況によっては追加の書類が必要になったり、不備が発覚して早急の対応を求められたりすることもあるでしょう。わからないことはそのままにしておかず、きちんと疑問を解消してから次に進むようにしてください。
住宅ローンの借り換え。元の銀行への連絡は本審査通過後に
住宅ローンを借り換えるとき、元の銀行への連絡は新しい銀行の本審査通過後に行います。しかし、審査結果が出る前の連絡であれば、「金利引き下げ」を条件に元の銀行から引き止められる可能性があります。
借り換えをしようか迷っている人は、審査前に今の銀行に連絡して、借り換えについて相談してみるのもひとつの方法です。その際、残りのローン年数などの状況によっては引き止めがないことがある点は留意してください。
借り換えが進むとローン残債の一括返済や抵当権の抹消を行う必要があるため、度々元の銀行へ連絡しなければいけない可能性があります。借り換えは2つの銀行と同時にやり取りする必要があるので、手間も時間もかかります。しかし、面倒でも住宅ローンの負担が減るなら、実行する価値はあるといえるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
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