公開日: 2019.12.03 税金

地震保険料控除の基本。所得税・住民税はどれだけ引かれる?

執筆者 : 伏見昌樹

日本は、「地震大国」とも言われるように、地震が頻発している地域です。こういった状況なので、「地震保険」に関する関心が高まってきています。そこで、「地震保険料」に関する税制上の取り扱いをもとに、「地震保険」に加入すると得られる税制上のメリットについて解説します。
 
 
伏見昌樹

執筆者:

執筆者:伏見昌樹(ふしみ まさき)

ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後公認会計士試験や簿記検定試験にチャレンジし、公認会計士試験第二次試験短答式試験に合格や日本商工会議所主催簿記検定1級に合格する。その後、一般企業の経理や県税事務所に勤務する。なお、ファイナンシャル・プランナーとして、2級ファイナンシャル・プランニング技能士・AFP合格した後、伏見FP事務所を設立し代表に就き今日に至る。

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伏見昌樹

執筆者:

執筆者:伏見昌樹(ふしみ まさき)

ファイナンシャル・プランナー

大学卒業後公認会計士試験や簿記検定試験にチャレンジし、公認会計士試験第二次試験短答式試験に合格や日本商工会議所主催簿記検定1級に合格する。その後、一般企業の経理や県税事務所に勤務する。なお、ファイナンシャル・プランナーとして、2級ファイナンシャル・プランニング技能士・AFP合格した後、伏見FP事務所を設立し代表に就き今日に至る。

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地震保険料控除とは?

地震保険料控除とは、「納税者が特定の損害保険契約等に係る地震等損害部分の保険料または掛け金を支払った場合」に、所得控除を受けることができる制度です。
 
地震保険料控除の対象となるのは、「一定の資産を対象とする契約で、地震等による損害により生じた損失の額をてん補する保険金または共済金が支払われる契約」であり、「自己や自己と生計を一にする配偶者その他の親族の所有する家屋で常時居住の用に供するものまたは生活に通常必要な家具、什器、衣服などの生活用動産を保険や共済の対象としているもの」とされています。
 
(国税庁ホームページより引用)(※1、2)
 

平成19年1月以降と以前の違い

地震保険については、平成19年1月から「地震保険料控除」が創設され、国税は平成19年分以後の所得税、地方税は平成20年度分以後の個人住民税について適用されることになりました。控除対象となるのは、火災保険に付帯される、居住用家屋または生活用動産を保険の目的とする地震保険契約の保険料です。
 
ただし、平成18年12月末以前に保険期間の保障の開始日となり、保険期間10年以上の満期返戻金がある保険契約(積立型保険契約等)は、平成19年1月1日以後に保険料が変更となった場合を除き、従前の損害保険料控除が適用されます。
 

所得税と住民税はどれだけ差し引かれるの?

地震保険料控除によって、所得税と住民税はどれだけ差し引かれるか、次のモデルケースを例に見てみましょう。
 
<モデルケース>
給与所得:500万円 給与所得控除:154万円 基礎控除:38万円(住民税は33万円)
社会保険料:72万円
 
・地震保険料を確認する
このモデルケースでは、地震保険料を4万8000円、旧長期損害保険料を1万2000円とします。
 
・課税所得金額を確認
上記モデルケースに地震保険料控除を加えます。控除額は、最大で5万円となっています。
 
地震保険料控除:地震保険料4万8000円+(旧長期損害保険料1万2000/2+5000)=5万9000円>5万円 よって、5万円。これをもとに課税所得を計算します。
 
所得税課税所得:年収500万円-(給与所得控除154万円+基礎控除38万円+社会保険料控除72万円+地震保険料控除5万円)=231万円
 
住民税課税所得:年収500万円-(給与所得控除154万円+基礎控除33万円+社会保険料控除72万円+地震保険料控除5万円)=236万円
 

税額を算出

<所得税>
課税所得231万円×10%-控除額9.75万円=13.35万円
※地震保険料控除を加えたことによって、5000円節税できたことになります。
 
<住民税>
課税所得236万円×10%+均等割5000円-調整控除2500円=23.85万円
※地震保険料控除を加えたことによって、5000円節税できたことになります。
 
<所得税と住民税の合計>
13.35万円+23.85万円=37.20万円
 

地震保険料控除申込書の書き方

地震保険料控除の申し込みは、給与をもらっている会社員などの場合、給与所得者の保険料控除申告書(※3)の「地震保険料控除」の欄に、次のように記載していきます。
 
(1) 保険会社などから送られてくる控除証明書に記載されている、保険会社名を記入します。
(2) 控除証明書に記載されている保険の種類を記入します。  
なお、同一の控除証明書に地震保険料と旧長期損害保険料の記載がある場合は、いずれか一方のみ選択して記入します。
(3) 控除証明書に記載されている保険期間を記入します。  
(4) 控除証明書に記載されている契約者の名前を記入します。
生計を一とする自分以外の家族が契約者でも、自分が保険料を支払っている契約があれば、ここに記載できます。(その場合は、自分の名前ではなく該当契約の契約者の名前を記入)
(5) 保険の対象になっている家屋に住んでいる、または、家財を利用していたりする人の名前を記入します。
控除証明書に記載はありませんが、現状を記入します。
(6) (5)との続柄を記入します。
(7) 控除証明書の記載に沿って、地震保険料と旧長期損害保険料のいずれかに〇をします。
(8) 控除証明書の金額を記入します。
金額は、年末までの支払い予定額である「申告額」を記入します。
(9) (8)のうち、地震保険料の合計額を記入します。
(10) (8)のうち、旧長期損害保険料の合計額を記入します。
(11) (9)を記入します。(5万円を超える場合は、50,000円と記入)
(12) (10)を記入します。(1万円を超える場合は、(10)×1/2+5000円の金額(1万5000円を超える場合は、15,000円)を記入)
(13) (11)と(12)の合計を記入します。(両者の合計の限度額は5万円なので、5万円を超える場合は、50,000円と記入)
 

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まとめ

「地震保険」は、いざ地震が起きた時に頼りになる保険と言えます。また、平成19年以降に加入した「地震保険」には、最大5万円の所得控除を受けることができます。課税所得額を減らしつつ、地震に備えた保険に加入することができる「地震保険」は、「家計と家屋にやさしい保険と言えるのではないでしょうか。
 
出典・引用
(※1)国税庁 No.1145 地震保険料控除
(※2)国税庁 No.1146 地震保険料控除の対象となる保険契約
(※3)国税庁 令和元年分 給与所得者の保険料控除申告書
 
執筆者:伏見昌樹
ファイナンシャル・プランナー

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