築40年の実家について、不動産会社から「1200万円ならすぐ売れる」と提案されました。時間をかければ、もっと高く売れる可能性はあるのでしょうか?
不動産には定価がないため、時間をかけることで高く売れる可能性はあります。ただし、待てば必ず値上がりするわけではありません。築年数だけでなく、土地の価値や立地、建物の状態、周辺の需要などを確認して判断する必要があります。
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目次
「1200万円ならすぐ売れる」が最高値とは限らない
まず確認したいのが、「1200万円ならすぐ売れる」という言葉の意味です。
不動産会社が買主を探す「仲介」で1200万円を提案しているのか、不動産会社自身が購入する「買取」で1200万円を提示しているのかによって事情が異なります。
仲介では、不動産会社の査定や相場などを参考に売出価格を決め、購入希望者を探します。例えば、不動産会社が「1200万円なら購入希望者が見つかりやすい」と判断していても、1300万円で売り出して買主が現れる可能性はあります。
一方、買取では不動産会社が直接購入するため、一般の購入希望者を長期間探す必要がなく、比較的早く売却できることがあります。ただし、不動産会社は購入後の再販売などを前提に価格を決めるため、仲介による売却価格と同じになるとは限りません。
そのため、1200万円という数字だけを見るのではなく、「誰に、どのような方法で、どの程度の期間で売ることを想定した価格なのか」を担当者に確認しましょう。
築40年でも土地や立地によって売却価格は大きく変わる
「築40年だから1200万円程度」と単純に判断することもできません。
古い一戸建ての場合、建物の評価が低くなっていても、土地に価値があれば一定の価格で売れる可能性があります。駅から近い、買い物に便利、学校や病院が近いなど、需要の高い立地なら購入希望者が見つかることもあるでしょう。
また、建物の管理状態やリフォーム履歴なども判断材料になります。古い家をリフォームして住みたい人がいれば、建物を残した状態で売れる可能性もあります。
反対に、建物の傷みが激しい場合は、その状態や補修に必要な費用などが価格に影響することもあります。築40年という数字だけでは適正価格は判断できません。土地と建物を分けて、どの部分が価格に影響しているのかを確認することが重要です。
高く売りたいなら複数社の査定と周辺の取引価格を確認する
1200万円が適正なのか判断できない場合、ほかの不動産会社にも査定を依頼する方法があります。例えばA社が1200万円、B社が1350万円、C社が1250万円と査定した場合、それぞれに「なぜこの価格になるのか」を聞いてみましょう。
ただし、査定額が一番高い会社に任せれば、その金額で売れるとは限りません。査定額は売却を保証する金額ではないためです。高い査定額で売り出しても買主が現れず、最終的に値下げする可能性があります。
自分でも相場を調べておくと判断しやすくなります。国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、不動産の取引価格情報や成約価格情報を確認できます。
実家の周辺で、似た広さや条件の土地・中古住宅がどの程度で取引されているのか確認してみましょう。不動産会社の査定だけに頼らず、自分でも相場感を持つことが大切です。
売却価格だけでなく時間と維持費も考えて売り方を決めよう
時間をかければ1200万円より高く売れる可能性はあります。しかし、時間をかければ必ず高くなるわけではありません。
売却中も固定資産税などの負担は続きます。空き家なら定期的な換気や庭の手入れ、建物の管理も必要です。遠方に住んでいれば、実家へ行く交通費や時間もかかるでしょう。
例えば売却価格を100万円上げるために長期間待っても、その間の維持費や管理の手間が増えれば、金額だけでは判断できなくなります。また、建物の状態が悪化すれば、売却条件が不利になる可能性もあります。
「できるだけ早く現金化したい」のであれば1200万円で早期売却することに意味があります。一方、急いでおらず少しでも高く売りたいなら、複数社の査定を取り、周辺相場を確認したうえで売り出し価格を決める方法があります。
1200万円という提案をすぐに受け入れる必要も、反対に高値を期待して長期間待ち続ける必要もありません。まず売却方法と査定の根拠を確認し、「価格」と「売れるまでの時間」のどちらを優先するか家族で決めることから始めましょう。
出典
国土交通省 不動産情報ライブラリ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
