更新日: 2021.03.26 リースバック
リースバック方式とは?詳しい仕組みと利用のメリットを解説
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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自宅や事業用の不動産などを売却し、そのまま利用しながらまとまった資金を得られるリースバック方式。キャッシュを確保するため、注目している人は少なくないでしょう。
しかし、具体的にリースバック方式とはどのようなサービスで、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。そこでこの記事では、リースバック方式のメリットとデメリットを初心者向けに解説していくので、ぜひ参考にしてください。
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リースバック方式とは?
リースバック方式とは、家などの不動産を売却して資金を得た後、賃貸契約を結び同じ不動産を利用し続ける契約のことです。
細かなリースバック方式の内容は業者によっても違いますが、売買契約と賃貸契約を組み合わせ、同じ不動産が利用できるようにするのがリースバックだと考えておくと良いでしょう。
ちなみに、リースバック方式は家だけでなく、不動産や設備でも利用できるので、個人ではなく事業者が利用するケースもあります。
不動産・設備の売却との違い
リースバック方式では不動産の売却が発生しますが、通常の不動産売却とは違います。通常の売却では、不動産の所有権が買い手に移動し、それ以降同じ不動産を使うことはできません。
しかし、リースバック方式では所有権が移動した後、買い手と賃貸契約を結び同じ不動産を利用することが可能です。
リバースモーゲージとの違い
リースバック方式と同様、家を活用したサービスにリバースモーゲージがあります。リバースモーゲージは自宅を売却するのではなく担保にすることで、その後亡くなるまでの生活資金を得ることができる契約です。
そのため所有権を手放さなくて済むというメリットがありますが、事業用の不動産や設備には基本的に利用できないという点に注意が必要です。
リースバック方式を活用するメリット
リースバック方式を採用するメリットは、個人にとっても事業者にとっても大きいです。ここからは、リースバック方式のメリットをそれぞれ詳しく解説していくので、検討の材料として役立ててください。
自由に使えるお金が手に入る
不動産を売却することで、まとまったお金を手に入れることが可能です。リースバック方式では、得た資金が基本的に用途自由となっているので、事業用資金としてもできます。
キャッシュが不足している企業や、新しい投資にお金を使いたい事業者にとって、リースバックで得られる資金が大きなメリットになるはずです。
今の環境を変えなくて済む
リースバックでは不動産売却後、賃貸契約を結ぶことで同じ不動産を利用し続けることが可能です。そのため、引っ越し、事務所移転の必要がありません。
なじみのある取引先や顧客とも同じ環境でやり取りできるので、手間を削減できます。
ローンを完済できる可能性がある
リースバックで不動産を売却すれば、売却金額でローンを完済できる可能性が高いです。毎月ローンの支払いが大きな負担になっている場合は、リースバックで完済を目指すのがおすすめです。
遺産相続トラブルを回避できる
不動産を生前に売却し、現金化すれば遺産を分けやすくなり、親族間のトラブルを回避できます。仲の良い親族同士でも、不動産をうまく分けることができず調停や裁判になる可能性は十分にあります。
事業を行っている人もそうでない人も、不動産や家を所有しているなら相続対策としてリースバックを検討しても良いでしょう。
再購入も検討できる
リースバック方式によっては、一度売却した不動産を再購入することも可能です。「一時的にまとまった資金が欲しいけれど、不動産を手放すのは惜しい」という状況の場合は、早めに資金を貯めて買い戻しを検討しましょう。
リースバック方式のデメリット
リースバック方式のメリットは大きいですが、契約の際には注意しておかなければいけないこともあります。
特に、最初にリースバック方式を提供している業者に相談してしまうと、メリットを中心にしか説明してもらえず、デメリットを見落としてしまう可能性もあります。
トラブルを防ぐため、ここから解説するリースバック方式のデメリットは、しっかり確認しておいてください。
不動産・設備の所有権がなくなる
リースバックをすると不動産・設備などを売却することになり、所有権がなくなります。その後も同じ不動産を利用することはできますが、リフォームなどが難しくなる可能性もあるでしょう。
また、貸主によって利用にあたっての条件が付与され、不都合を感じるケースもあると言えます。
手数料がかかる
リースバック方式は売買契約、賃貸契約を両方行うことになるので業者に支払う仲介手数料などの負担が重くなる可能性があります。業者にもよりますが、仲介手数料を含む諸経費として数十万、高ければ100万円近い支払いが発生することも考えられます。
特に、業者に支払う仲介手数料は高額になりがちなので、契約の際に手数料をしっかりと確認する必要があるでしょう。
賃料の負担が発生する
リースバック方式では、不動産や設備の売却後賃貸契約を結び、毎月貸主に賃料を支払うことになります。そのため、結果として毎月の賃料負担が重くなり、キャッシュ不足に陥る可能性はあるでしょう。
賃料をどれくらいに設定するかは、不動産の価値や交渉によって決まります。今後の資金計画をしっかり考えながら、賃料を決めていきましょう。
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リースバック方式は慎重に検討を
リースバック方式が利用できる業者は増加しており、事業者も多様な目的で活用できるようになっています。しかし、リースバック方式にはデメリットやトラブルもあるので、慎重に考える必要があります。
他の資金確保の方法と比較・検討した上でリースバック方式を活用するかどうかを最終的に決めるようにしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員