リースバックを行う条件とは? 契約ができないケースと対処法をまるごと解説

配信日: 2021.05.15

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リースバックを行う条件とは? 契約ができないケースと対処法をまるごと解説
FINANCIAL FIELD編集部

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

聞くのは耳ではなく心です。
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リースバックは幅広い目的で利用できるサービスですが、条件を満たさなければ使えないことも少なくありません。
 
そこでこの記事では、リースバック契約をするために満たすべき条件を分かりやすく解説します。合わせてリースバックで行われる審査や、リースバックが使えなかったときの対処法も紹介していくので、「本当にリースバックができるか不安」という人はぜひ読んでみてください。
 

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リースバックの利用には条件がある

リースバックサービスの多くには年齢制限や対象不動産の制限がなく、幅広い人が利用できるようになっています。しかし、リースバックの利用には条件があるため、全ての人が使えるわけではありません。
 
リースバックでは、契約の前に審査が行われるので審査に落ちてしまった場合、希望が実現しない可能性もあります。

 

リースバックの審査とは

リースバックには審査があり、審査に通過しなければリースバックではできません。審査と聞くとクレジットカードやローンの審査を思い浮かべる方もいますが、リースバックの審査はそのような金融機関の審査と異なります。
 
金融機関の審査は、信用情報機関の情報をもとにこれまでの支払履歴や借り入れの状況などをチェックしますが、リースバックにおける審査は不動産業者独自のものです。
 
そのため、どういった項目でチェックが行われるかは不明ですが、基本的には貯金・収入や、リースバックの対象となる不動産の価値などが確認されます。

 

リースバックを利用する条件3つ

リースバックを利用する条件は、業者によっても異なります。しかし以下の条件は、多くの業者で提示されているため意識しておくのがおすすめです。
 

●毎月賃料を払える収入がある
 
●売却価格がローンの残債を上回っている
 
●名義人が全員リースバックに同意している

 
条件を満たせなければ、審査に落ちてしまい申し込みや業者探しにかけた時間が無駄になってしまうかもしれません。それぞれの条件について、事前に詳しく見ていきましょう。

 

毎月賃料を払える収入がある

多くの業者では、賃貸契約後、毎月家賃を支払えるだけの安定した収入があるかをチェックします。収入が全く無い人、月収が家賃以下となってしまっている人は、条件を満たさない可能性が高いでしょう。
 
一方、老後資金の確保を目的に、リタイアしてからリースバックに申し込むという人もいるでしょう。定年が近い場合やすでに定年を迎えて収入がない場合は、家賃を支払えるだけの貯蓄があるかどうか確認されます。
 
十分な貯金がない場合、リースバックを断られる可能性はあるでしょう。

 

売却価格がローンの残債を上回っている

リースバックでは、家の売却益をローン返済に充てるため、ローンの残債が多すぎて売却益を超える場合はリースバックが利用できません。
 
ただし、業者によっては残債が多くても利用できるケース、相談に乗ってくれるケースもあります。住宅ローンがどれだけ残っているか確認してから、業者に詳しい話を聞いてみましょう。

 

名義人が全員リースバックに同意している

リースバックは家の所有権を他社に売り渡す契約なので、不動産の名義人全員がリースバックに同意している状態でなければ、利用できません。
 
どれだけ資力があっても名義人からの同意を得られなければ断られてしまうので、共有名義の物件は名義人同士で話し合いをしっかり行ってから申し込むことが大切です。

 

リースバックが活用できないケースとは

リースバックの条件について知っただけでは、具体的にどんなケースで契約ができないのか分からない、という人もいるでしょう。そこでここからは、以下の通りリースバックの条件を満たせず、利用できないケースについても具体的に見ていきます。
 

・住宅ローンの残債が多すぎる
・住宅ローンの支払いが滞っている
・収入や貯金が十分にない
・物件の価値が低すぎる
・不動産が事故物件である

 
どういった状況で審査落ちが起こりやすいのか知り、不動産やお金の状況を見直してみましょう。

 

住宅ローンの残債が多すぎる

住宅ローンの残債が多いとリースバックは使えません。そのため、購入したばかりの不動産を持っている人、長い期間で住宅ローンを組んでいる人は審査に落ちる可能性が高くなるでしょう。

 

住宅ローンの支払いが滞っている

住宅ローンの支払が滞り、差し押さえなどが入っている場合も、多くのリースバックは利用できません。しかし、専門家に相談すれば任意売却を行う際にリースバック契約を結ぶことも可能です。
 
家を手放さなければならない状況の人は、任意売却とリースバックに詳しい士業専門家に相談しましょう。

 

収入や貯金が十分にない

家賃を支払えるだけの収入や貯蓄がない場合、リースバックは利用できません。家族に収入がある場合は審査に通過する可能性もありますが、収入が十分に確保できないのであれば就職や転職を検討しましょう。

 

物件の価値が低すぎる

アクセスが悪い、築年数がかなり古いなど物件の流動性が著しく低い場合は買い手が見つからないためリースバックができません。また、建築基準を満たしていない場合は物件がリースバックの対象から外れてしまうため、収入に関わらず利用できなくなります。
 
どれだけ思い入れのある家でも、価格が低すぎると断られることもあると考えておきましょう。

 

不動産が事故物件である

事件・事故が起こった物件は事故物件となり、リースバックでは買い手がつきません。他の条件を満たしていても、断られることがほとんどでしょう。

 

リースバックが使えないときの対処法

リースバックの審査に落ちてしまった場合でも、別のサービスを利用すれば不動産を活用することは可能です。
 
リースバックが使えなかったときの主な対処法は、以下の通りです。
 

・審査に通過できるよう生活を見直す
・通常の方法で不動産売却をする
・リバースモーゲージを活用する

 
具体的にチェックし、できそうな方法を試してみましょう。

 

審査に通過できるよう生活を見直す

収入・貯蓄の面で審査に通らない場合、まずは生活の見直しが必要になります。貯金をしたり、就職・転職をしたりして資力があることを示しましょう。
 
また、住宅ローンの残債が多すぎて売却益を超えているという場合、住宅ローンを少しでも減らすのも効果的です。多くの住宅ローンでは繰り上げ返済が可能なので、余裕があれば検討してみましょう。
 
生活を見直し、リースバックの条件を満たせるようになれば他の業者でリースバックができる可能性が高まります。1つの業者で審査に落ちてしまっても、落ちた原因を考え他の業者に相談してみましょう。

 

通常の方法で不動産売却をする

複数の業者に申込をしてもリースバックが使えない場合、通常の不動産売却も検討しておきましょう。継続して同じ家に住むことはできませんが、幅広く買い手を募集できるので、良い物件を売却してまとまったお金を得ることは可能です。
 
ただし、事故物件や建築基準法に違反している物件などの場合、価値がつかず難しい場合もあります。その際は業者に相談し、リフォームや取り壊しを含め売却できる方法を考えましょう。

 

リバースモーゲージを活用する

老後資金目的でリースバックを検討している人なら、リバースモーゲージの活用も視野に入るでしょう。
 
リバースモーゲージとは、自宅を担保にして一定額のお金を金融機関から借りる制度です。月々の返済は利息のみ、担保となっている自宅は死後売却される形となるので老後の負担は抑えられるでしょう。
 
ただし、リバースモーゲージには年齢制限が設定されています。対象の年齢に達しているか確認した上で申込をしてください。

 

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リースバックは条件を意識して検討しよう

リースバックには利用の条件があるため、リースバックに申込をしても希望が叶うとは限りません。もし条件を満たせず、業者の審査に落ちてしまうとまた新しく業者を探したり、他の方法を検討したりしなければいけないため余計な手間がかかってしまいます。
 
事前にしっかりと確認し、条件を満たせるよう生活の見直しを行うとともに、他の活用方法も合わせて検討しておきましょう。

 
[出典]
株式会社ハウスドゥ「ハウス・リースバックご利用の前に」
一般社団法人全日本任意売却支援協会「リースバックに必要な条件」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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