リースバックでのトラブル多発!?気を付けるべきポイント
配信日: 2020.07.09 更新日: 2020.10.29
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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リースバックの仕組みを理解せずに契約すると、トラブルが発生することもあります。どうすればトラブル回避できるのでしょうか。
目次
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リースバックでトラブル?!
賃貸や売買と比較するとまだまだ知名度が低いリースバック。そのためリースバックをよく知らずに契約してしまい、トラブルが発生してしまうケースがあります。
実際リースバックを利用したときには、どんなトラブルが想定されるのでしょうか。
リースバックで起こり得るトラブルとは?
リースバックで起こり得るトラブルとしては・・・・
- ★突然退去を命じられた
- ★賃料が払えず引っ越しすることになった
- ★買戻しができなくなっていた
といった事例が挙げられます。
トラブル例:突然退去を命じられた!
リースバックには「普通賃貸借契約(普通借家契約)」と「定期借家契約」という2種類契約が存在します。
普通賃貸借契約であれば、借主が住み続けることを希望すれば、貸主からの一方的な契約解除や契約更新の拒否ができません。しかし定期借家契約は、一定の契約期間が終了したら借主は必ず明け渡しをしなければなりません。
このように契約内容を理解せずにリースバックをしてしまうと、突然退去を命じられて対応できないという事態に陥ってしまいます。
トラブル例:賃料が払えず引っ越しすることになった!
リースバックでは家賃120か月分(10年分)で買取額の元がとれるように、賃料が設定されます。例えば買取額が1,200万円の場合、月々の家賃は10万円となります。
一見合理的な家賃設定ですが、この家賃は周辺の家賃相場や借主の返済能力を無視した設定が基本です。そのためリースバックをすると、想定より家賃が高く設定されてしまうことがあります。
賃料が支払えないと引っ越しを余儀なくされてしまうので、賃料がいくらなのか返済は本当にできるのかは事前に確認しておかなければなりません。
トラブル例:買戻しができなくなっていた!
リースバックを利用される方の中には、資金に余裕ができたら買戻しをしたいと考えている方も多いです。しかしリースバックした物件を買い戻そうとすると、手数料などが上乗せされて売却価格の110%~130%と高めの価格設定になることがほとんど。
あらかじめ買戻し価格を確認しておかないと、お金が足りずに買戻しができないこということになりかねません。
リースバックでのトラブルを避けるために業者選びで確認しておくべきことは?
リースバックでのトラブルを避けるためには、業者選びの段階で確認しておくべきポイントがあります。はたしてどのようなポイントを確認すればいいのでしょうか。
リースバックでのトラブルを避けるために契約前に確認しておくべきことは?
リースバックの契約前に確認しておくべきことは・・・・・
- ★契約が「普通賃貸借契約(普通借家契約)」と「定期借家契約」のどちらなのか
- ★自宅の適正価格はいくらなのか
- ★買戻しに関する契約内容は適正なのか
という3点です。
リースバックの知識が不足していると、トラブルになる確率が高くなってしまいます。トラブルを避けるためにも、リースバックの契約内容はしっかり把握しておきましょう。
リースバックでのトラブルを避けるために売却後気を付けておくべきことは?
リースバックの売却後に起こるトラブルとしては・・・・
- ★家を相続できると思っていた家族とのトラブル
- ★リースバック業者の倒産
といって事例が挙げられます。リースバックをすると物件の所有権が移るので、相続できると思っていた家族とトラブルが起こる可能性があります。トラブルを回避するためにも、家族とは契約前に話し合っておきましょう。
またリースバック業者が倒産してしまうと、物件を売却されてしまう可能性があります。それを防ぐためにも、不動産業者の選定はとても重要です。
Q&A
ここまでリースバックのトラブルについて解説してきましたが、実際にはさまざまなトラブルが発生します。実際にあったトラブルを、Q&A形式で紹介していきます。
突然業者が変わって家賃を引き上げられたら?
リースバックの契約をすると、物件の所有権が業者に移ります。そして場合によっては物件が転売されて、さらにオーナーが変わるというケースもあります。
オーナーが変わっても同じ条件で契約できれば、住人への影響は少なくてすみます。ただし新しい契約を結ぶことになって家賃が引き上げられたら、そこで契約するかどうか迫られます。
所有権が第三者に移っているので、家賃が引き上げられるリスクがあることは頭に入れておきましょう。
買戻しができなくなることはある?
リースバックは買戻しが可能なことを前提に契約をしますが、買戻しの金額が高くなるケースが存在します。買戻しを想定している場合は、買戻し金額がいくらになるかしっかり確認しておきましょう。
勝手に売却されることはある?
リースバックをすると物件の所有権が移るため、借主に内緒で売却されるケースがあります。その場合新しい契約をすることになり、家賃の値上げをされる可能性もあります。
契約前に持ち主がなくなったら業者のもちものになる?
契約前に持ち主がなくなった場合は、通常通り相続がおこなわれます。そのため相続者が所有権の移転手続きなどをおこなわなければなりません。
家賃が払えなくなってしまったらどうする?
家賃が支払えなくなった場合は、他の賃貸契約と同様物件を退去しなければなりません。家賃が高く設定されることが多いリースバックの場合は、家賃の支払いについてよりシビアに考える必要があります。
他社で売却を断られてしまったら他の業者はあきらめるべき?
1社に売却を断られても、他の業者が契約を結んでくれるケースはあります。リースバックを考えているのであれば、複数の業者に相談をしてみましょう。
実際にトラブルに巻き込まれた場合、どこに相談すればいい?
リースバックのトラブルに巻き込まれてしまった場合、個人で解決するのは困難です。そんなときはどこに相談すればいいのでしょうか。
リースバックのトラブル対処法①
リースバックのトラブルに巻き込まれた場合、まず弁護士さんに相談するといいでしょう。弁護士さんの中には不動産に強い方もいて、リースバックのトラブルにも対応してくれます。
弁護士さんによっては無料相談にのってくれる方もいますので、まずは弁護士さんに相談してみてはいかがでしょうか。
リースバックのトラブル対処法②
リースバックのトラブルを回避するためには、複数の業者に相談しておくことをおすすめします。最低でも3社に見積もりを依頼することで、優良な不動産会社と巡り合える可能性が高くになります。
買取価格や契約内容は業者によって異なるので、比較検討することをおすすめします。
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リースバックのトラブルは事前の対策が大切
ここまでリースバックのトラブルについて解説しましたが、トラブルを避けるために大切なのは事前の対策です。契約前にリースバックについての知識をつけて、契約内容をしっかり把握しておきましょう。
また契約前には複数の不動産リースバック業者に相談をして、最もいい条件の会社と契約するようにしましょう。さまざまな意見を聞くことで、リースバックに関する知識も身につきます。
トラブルを発生させないためにはどうすればいいのかを考えておけば、リースバックでのトラブルは防げます。まずは事前の準備をしっかりとしてから、リースバックの契約にのぞみましょう。
【参考文献】
https://sell.starmica.co.jp/urilabo/leaseback-trouble-20181220/
https://www.housedo.co.jp/leaseback/110ban/