更新日: 2021.02.18 リースバック
リースバックとリバースモーゲージの違いとは? それぞれの内容と選び方を解説
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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一見似たようにも思えるリースバックとリバースモーゲージ。実際この2つにはどのような違いがあるのか知っておくことで、今の状況に合った契約を結べます。
この記事では、リースバックとリバースモーゲージの違いや、選ぶ基準について解説していきます。リースバックをしようか、リバースモーゲージをしようか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
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リースバックとは?
リースバックとは、家を売却した後賃貸契約を結び、再び同じ家を借りて住むサービスです。思い入れのある自宅に住みながら自宅の売却金額を得ることができるので、「まとまったお金が必要だけど引っ越しは避けたい」という人に向いています。
また、リースバックは住宅だけでなく、事業用の不動産でも使うことができます。そのため、幅広いシーンで活用することができるサービスといえるでしょう。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージは、自宅を担保に入れることで金融機関から毎月融資を受けられるサービスです。自宅にそのまま住みながら融資を受けられるので、老後資金が不安な人、自宅を活用したい人から支持されています。
リバースモーゲージは基本的にシニア層向けのサービスとなっており、業者によっては55歳以上84歳以下、など年齢制限をしているケースも少なくありません。
リースバックとリバースモーゲージの違い
リースバックとリバースモーゲージはそれぞれ異なるサービスです。しかし、両方とも自宅を活用してお金を手に入れることができる、という点では近いサービスであるため、違いがよく分からない、という人も多いでしょう。
そこでここからは、以下の点からリースバックとリバースモーゲージの違いを詳しく説明していきます。
●自宅を所有し続けられるか
●受け取れるお金が自分のものか
●資金の用途が限られているか
●年齢制限があるか
自宅を所有し続けられるか
リースバックとリバースモーゲージでは、契約を結んだあとも自宅を所有できるかどうかで異なります。
リースバックでは売買契約を結ぶので、家は売却され別の人のものになります。一方、リバースモーゲージでは家は担保にするだけで、所有権は残ります。
ただし、契約をした人が亡くなり相続人がお金を返済できない場合、リバースモーゲージでも自宅が売却されます。リバースモーゲージを利用したいけど、家を絶対に売却したくないという人はあらかじめ推定相続人と相談しておくと良いでしょう。
受け取れるお金が自分のものか
リースバック、リバースモーゲージでは、受け取れるお金の種類が違います。まず、リースバックでもらえるのは、家を売却して得た自分のお金です。
一方、リバースモーゲージは家を担保に融資を受けている状態であり、受け取れるお金は返済する必要があります。また、リースバックでは家の売却金額をまとめて受け取ることができますが、リバースモーゲージの場合、お金は毎月少しずつしか受け取ることができません。
資金の用途が限られているか
リースバックの場合、家の売却で得たお金に用途の制限はありません。事業投資用として使っても良いですし、全額貯金をしても問題ないでしょう。
しかし、リバースモーゲージの中には、資金に用途制限がかかっているものもあります。詳しい内容は業者によって異なりますが、「生活費かリフォーム費などにしか使えない」というような厳しい制限があると、少し生活の自由度が下がるかもしれません。
年齢制限があるか
リバースモーゲージは、毎月の生活資金を確保したいシニア層の利用者が多く、年齢制限を設けている業者が多いです。そのため、40代から50代までの若い層では、そもそもリバースモーゲージを利用するのが非常に難しいと言えるでしょう。
一方、リースバックは年齢制限が少ないため、年齢問わず申し込みやすいサービスとなっています。
リースバックを選ぶべき人
リースバックとリバースモーゲージの違いは分かったけれど、サービスを選ぶ段階で迷ってしまう、という人は少なくないでしょう。
リースバックとリバースモーゲージにはそれぞれ特徴とメリット・デメリットがあるので、自分の状況を踏まえた上でどちらが良いのか判断する必要があります。
リースバックを検討したほうが良い人は、以下の通りです。
●すぐにまとまったお金が必要な人
●年齢が若い人
●事業用の不動産を売りたい人
将来の状況を踏まえて考えていきましょう。
すぐにまとまったお金が必要な人
リースバックはリバースモーゲージと違い、家を売却して得たお金をまとめて受け取ることができます。お金の用途指定もないので、借金返済に使いたい、事業投資用の資金として使いたい、などさまざまな事情に対応できます。
まとまったお金がすぐにほしいなら、リースバックを選ぶメリットは大きいでしょう。
年齢が若い人
リースバックのほとんどは年齢制限がないので、若くても利用することができます。年齢が40代以下であれば、リバースモーゲージできる業者を探すより、リースバックできる業者を探したほうが効率的でしょう。
事業用の不動産を売りたい人
リバースモーゲージで担保にできるのは、基本的に住宅のみです。しかし、リースバックでは自宅以外の不動産も取り扱うので、事業をしている人も活用しやすいでしょう。
また、リースバックなら一戸建てだけでなく、マンションやアパートも売却可能です。すでにマンションやアパートを持っている、という人であればまずリースバックを検討してみてください。
リバースモーゲージを選ぶべき人
自分にはリースバックが合わない気がする、と感じる人は、リバースモーゲージを検討してみましょう。リバースモーゲージを前向きに考えてほしい人は、以下の通りです。
●老後の生活資金を確保したい人
●一戸建てに住んでいる人
●毎月の支出を抑えたい人
それぞれ確認していきましょう。
老後の生活資金を確保したい人
リバースモーゲージは、安定した老後資金を安定して得るためのサービスなので、今後の生活費が不安な人におすすめです。
リバースモーゲージで融資してもらったお金には、用途制限が存在するケースもあります。しかし、「生活費以外で使うことは基本的にない」という人であれば大きな問題にはなりにくいでしょう。
一戸建てに住んでいる人
業者にもよりますが、リバースモーゲージではマンションを対象外としているものが多いため、一戸建てでなければ利用しにくいです。マンションでもリバースモーゲージ可能なものもありますが、エリアや広さ、築年数など複数の点でかなり厳しい条件が課せられます。
しかし、一戸建てなら自宅を売却せずお金を受け取れるリバースモーゲージに大きなメリットがあります。こだわりのマイホームを手放したくない人は、リバースモーゲージを検討してみてください。
毎月の支出を抑えたい人
リバースモーゲージには、住宅ローンの借り換えとしても使えるものもあります。残債の額や契約内容にもよりますが借り換えをすれば毎月利息のみの支払いとなるので、通常の住宅ローンを利用していた頃よりの支払いが軽くなる可能性はあるでしょう。
ただし、住宅ローンの総返済額は変化しないうえ、借り換えを行うことで総支払額が増えるケースもあります。毎月の支出に関して不安なら、業者に返済額のシミュレーションをしてもらいましょう。
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リースバックとリバースモーゲージにはそれぞれメリットがある
リースバックとリバースモーゲージにはそれぞれ特徴があるので、自分に合うものを選ぶのが大切です。
まずは他の家族ともメリットとデメリットについて話し合い、一番納得できる結論を出せるようにしましょう。どちらのサービスが良いか迷ったら先に不動産業者に相談し、サービスの詳しい内容を聞いてみるのもおすすめです。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部